「みずきちゃん、何やってんの!?早く出ておいでよ!」
「そうよ、もう体育始まっちゃうでしょ!」
「……」

 瑞貴1人を除いた全ての児童が着替えを済ませ、がらんとした6年3組の教室。
もうほとんどの子供たちは、グラウンドに出ている。
だがしかし、瑞貴は着替えを完了させてはいるものの、この状態ではどうしても外に出るわけにはいかなかった。
萌香と萌里の急かす声が、閉められたドアの向こうから大きさを増してくる。
気持ちばかりが焦るが、この状況は一向に好転しそうになかった。

 体育の授業があるというのに、今日は体育用の短パンを忘れてきてしまった瑞貴。
それを知って助け舟を出してきたのが、谷口姉妹だった。
しかし親切心なのか意地悪なのか、彼女たちが持ってきてくれたのは紺色のブルマだったのだ。
6年生の子のではブカブカだろうからと、わざわざ家が近所で知り合いの3年生の女の子から借りてきたものを!
「他の男子ならともかく、みずきちゃんならブルマでも全然違和感ないからいいでしょ」
「ていうかブルマのほうが絶対似合うよ!これからもずっと、それで体育に出ればいいのに。
ほらぁ、ブルマ穿くだけで何そんなに時間かけてるの!?早く出ておいでってば!」
「うぅっ…!」

 大きくて強い萌香と萌里に逆らうこともできず、瑞貴は結局おずおずとそれを受け取り、
みんなが着替え終わった後に教室を締め切り、真っ赤になりながらそれに脚を通していった。
初めて身に付ける、女子用のブルマ。股間を包むそのタイトな締め付けに、瑞貴はつい息を荒げてしまう。
しかもついさっきまで、持ち主である3年生の女の子が着用していてかすかにそのぬくもりが残っているブルマ…
禁断の感覚に、瑞貴はブルマの中でカチカチに勃起させてしまい、前に硬い突起を作ってしまっていた。
こんな状態で外に出たりなどしたら、みんなにどんな目で見られるか!
それ以前に、教室の前で待ち構えている谷口姉妹にどんな目に遭わされるか!
何とかして抑えなきゃ…そんな瑞貴の気持ちとは裏腹に、少しでも動くたびに下級生の女の子が穿くサイズの
キツキツなブルマに擦られる甘い快感に瑞貴の胸は疼き、テントはますます持ち上げられ
余計にキュンときつくなった締め付けに喘ぎが漏れてしまう。
教室内に設置された鏡には、普通どおりに体操服を着用した女子にしか見えない児童が
ブルマの前のほうを怪しく突き上げて悶々としている奇妙な姿が映っている。

 始業のチャイムまであと1分を切っている。
谷口姉妹の呼ぶ声は明らかに苛立ちを含んでいて、ドアをガンガン蹴る音まで混じってきた。
だが、瑞貴のブルマを内側から盛り上げる鋭角なふくらみは全く小さくなる気配を見せないままだ。
「ぁぁぁ…お、お願い、おさまって……!」



「みずきッ! 何やってるの!? いい加減怒るよ! 5、4、3・・・」

ちゃん付けだったのが呼び捨てにされ、しかもカウントダウンが始まった。
ここで出て行かなければ、後でもっと恐ろしいことが起きる。
そう考えた瑞貴は意を決し、左手で股間部を隠しながら恐る恐るドアをゆっくりと開けた。
案の定、ドア前には見上げるほど大きい谷口姉妹が仁王像のように立ちはだかっていた。
瑞貴のブルマ姿を観た谷口姉妹は、さっきまでの怒りが嘘だったように黄色い歓声を上げた。

「きゃー!凄い可愛い!」
「何これぇ、どう見ても女の子じゃん!やだぁ!」

恥ずかしさの余り顔を真っ赤に俯き、しかも股間の膨らみを目出さないために脚が閉じてる様が
ますます女の子へと拍車を掛けていたことに瑞貴は気づいていなかった。
谷口姉妹は子猫にするのと同じように、瑞貴の身体は乱暴にあちこちベタベタを触られ、
その度に身体を揺すられている。

「この体つきと言い、脚と言いヤバイって! これは溜まりまへんなぁ、グフフフ」
「もう変なことを言わないでよぉ、そうだ!今度は女子のスクール水着を着させようよ!」
「それいいね!今度はカメラも持っていこうよ。」

瑞貴は俯いたまま左手で股間を隠し、事が終わるのをひたすら待ち続けるしかなかった。
瑞貴は弄ばれながら、谷口姉妹の傍らにもう1人居るに気づいた。
それは既に体操着に着替え終えた亀井文太だった。
亀井文太がなぜこんなとこに居るのか理解出来なかったが、
谷口姉妹が自分に夢中になってる隙に背後から逃げようと忍び足してるのは理解できた。

瑞貴の目線に谷口萌里が気づきバッと後ろを振り向く。
谷口萌里と目が合った亀井は顔を青ざめ「ヒー!」と言いながら体育が行われる直ぐ近くのグランドに向けて逃げ出した。
谷口萌里がその後を追う。
亀井は死にもの狂いで逃げるが、谷口萌里の足音はどんどん近づいていた。
グランドに出るあと一歩のところで手を掴まれて停止され、背後から抱き付かれるように身体を持ち上げられてしまった。

耳元で谷口萌里がそっと囁く。
「ば〜か、ドン亀が私から逃げられるとでも思ってるの!? もう少しでグランドだったのに惜しかったねぇ(笑)」

亀井は数十センチ地面から足が離れてる状態だったが、なおも懸命に暴れた。
谷口萌里は子供をたしなめるように、
「ほらぁ、オイタしないの!」
と言い、左手で股間をワシ掴み右手で口と鼻部分を塞ぐと、
股間を掴んでいた左手をグリッと90度時計回りに捻ってしまった。
「ッッッッ! ンンン〜〜〜〜!!」
あまりにもの激痛による断末魔は谷口萌里の右手に遮られ、亀井文太は抵抗する気を失せた。

谷口萌里が股間の痛みが酷く上手く歩けない亀井文太を引きずるように戻って来た時、
瑞貴がありえないくらいに真っ赤な顔し泣きっ面になっていたのを確認できた。
瑞貴の股間の膨らみが谷口萌香によってばれたのである。
谷口萌香が瑞貴の両手を彼の体の後ろでガッチリと左手で拘束し、右手で彼のブルマに膨らんだものを弄んでいたのである。
摘んだり撫でたり転がしたり弾いたり、その度に声を出し足踏みしたり腰を振ったりして抵抗する瑞貴が可愛くて仕方がなかった。

「あー何やってるの!? 私がドン亀を連れ戻してる隙にぃ!」
「だってみずきちゃんが左手で何かを隠してるようだから、引っ剥がしたら・・・何か喜んでるみたいなんだもん(笑)」
「もぉ!ドン亀の癖に逃げるからお楽しみの時間が減っちゃったじゃん!」

谷口萌里はあらぬ因縁を付け亀井文太を一旦開放すると、彼の無防備な頬をおもいっきり平手打ちした。
ヴァシーン! と大きな音が発生し小さな身体が吹っ飛ばされて床上に伏せる形で倒れた。
「ぐ、あ、ヒ、い・・・」
彼は身体を痙攣させ脳震盪を起したのか意識が混濁した状態になり、うまく動くことが出来ないでいた。

「ば〜〜か」
谷口萌里は亀井文太が暫く動けない状態なのを確認すると、瑞貴の元に寄ってきた。
「みずきちゃん、お待たせ!」
と頭を撫でながら言いしゃがむと、小さく暴れる彼の腰を手でがっちりと掴み固定するとマジマジと瑞貴の股間を見た。
ブルマに物を入れたような不自然な小さな突起物を、中指と薬指で玉の方から上に向かってススーっと撫で上げる。
「ヒグゥゥ・・・」
瑞貴はまだ慣れない感覚に耐えるように目と口を硬く閉じて悲鳴を上げた。

「みずきちゃん、これどうしちゃったのぉ?もしかしてブルマを穿かされて喜んでるのかなぁ?」
谷口萌里の言葉責めに瑞貴は何も答えられずに俯き、目に涙を浮かべ顔を横に振った。
(かわいい・・・)
瑞貴のこの情け無い言動が、女子達の嗜虐性に火を付けてしまってるのを瑞貴自身は理解していなかった。

そうこうしてるうちに次授業のチャイムが鳴った。
亀井文太がどうして拉致られているか解る時が来た。
谷口萌里がまだ伏せになってる亀井文太の髪を掴み無理やり顔を合わせると、こう言った。

「ドン亀! みずきちゃんに短パンを貸してやりなさないよ! みずきちゃんが困ってるでしょ。
 どうせお前なんて体育の評価が1なんだし、休んだって変わりないから良いじゃん!」

そう、短パンを瑞貴に与えるために亀井文太は拉致られていたのである。
運動神経も鈍く狩り易く、しかも瑞貴と体格が同じである彼は格好の標的だったのである。
谷口萌里が無理やり亀井文太から短パンを剥ぎ取ると、瑞貴の下に投げてこう言った。
「みずきちゃん、早く穿いちゃって体育の授業に行こ」

瑞貴は一瞬躊躇しながらも、ブルマの上から亀井文太の短パンを穿こうとした。
亀井文太がいつの間にか立ち上がり、白いブリーフ姿のまま瑞貴から取り返そうと駆け寄ろうとした。
「短パン返してぇ!」
しかしその行く手を谷口姉妹の大きな壁に阻まれてしまった。
「返して!返して!」
亀井文太が、谷口姉妹の隙間から手を伸ばし瑞貴から短パンを取り返そうとするが、もちろん届かない。

「お前何みずきちゃんの着替えを邪魔をしようとするの!?お仕置きだよ。」
谷口姉妹はアイコンタクトを取ると、亀井文太に背を向ける形で彼を背中側で拘束すると、
互いの腕をロックし自分の腕を前方に身体を後ろに移動する。
そう、亀井文太を背中を使って押し潰してしまうとしていたのである。
彼は地面から浮き上がった状態になり、お腹は谷口姉妹の大きなお尻で圧迫を受け、
頭や胸部分も大きな背中で圧迫を受ける状態になった。
痛い!苦しい!息が出来ない!!
逃げようにも脚を浮かされガッチリ拘束され逃げられない。
抵抗しようと腹筋に力を入れるも、あっさり大きなお尻で潰されてしまう。
声も出せず、残った手で谷口姉妹の広い背中を力なく押すしか出来なかった。
失神するのは時間が掛からなかった。
谷口姉妹は失神したブリーフ姿の亀井文太を女子更衣室の中に放り込んでしまった。

既に瑞貴は着替えが完了していた。
谷口姉妹が、瑞貴の両手をそれぞれ握ると、
「やばいもう始まってるし! 急ごう!」
と言いダッシュでグランドへ走っていった。
「今度はパンティーを穿いて貰おうよ。水泳の時間は女子のスクール水着も楽しみだよね。」
「そうね。カメラで記念撮影もしたいね。」
瑞貴はほっとするも束の間、谷口姉妹の妄想がどんどん膨らんでいることに恐怖していた。

亀井文太が意識が回復するのは、体育の授業が終わって女子達が更衣室のドアを開けた時だった・・・


おわり





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