ドリーム・ファイト・クラブ


 立ち技格闘技の祭典と呼ばれる『P-1 WORLD』。
 最高峰の8人で1日のうちに準々決勝、準決勝、決勝が行われ、世界最強を決める
『P-1 WORLD GRAND PRIX』ワンデイトーナメントは参加者の一人の快進撃によって異様な興奮に包まれていた。
 快進撃を続けるのは双葉理保。前年の『P-1 WORLD』エキシビジョンマッチで富山を
サンドバッグの様にあしらったグラビアアイドルである。
 今日はトレードマークとも言うべきスカイブルーのビキニ姿ではなかった。
一見、黒を基調としたメイド服の様に見えるが肩や胸元は大きくはだけており、
スカートもフリルスカートではなく、スリットの入ったミニ。さらにはフリルエプロン。
足元はクリーム色のオーバーニーソックスとローヒールのローファーで固められていた。
 それは理保が主演を務める映画『DREAM C CLUB』の衣装である。
そして、理保はその衣装に身を包むことで宣伝を兼ねてリングへと上がっていたのだった。

 理保の試合の軌跡。それは前回参加からパンチ力とテクニックに磨きをかけてきた事を見せつける内容だった。
 最初の準々決勝ではP-1屈指の強打者と言われ、理保の倍以上の体重を持つオライリー。
P-1の威信をかけハイキック一撃でKOしてみせると息巻いていたが、その意気込みが仇になった。
 序盤から猛ラッシュを仕掛け圧力をかけるオライリー。理保はその猛ラッシュを躱し続けるがついにコーナーへと追い込まれた。
そこでオライリーはここぞとばかりにハイキックを放つ。
だが、オライリーは膝を途中まで上げた所で糸が切れた操り人形のように崩れ落ちた。
 理保はわざとハイキックを打たせるためにコーナーへと下がっていたのだった。そして、カウンターのフック。
 その一撃はあまりにも強力でオライリーの下顎を脱臼させ文字通り顔を歪ませていた。
無論、カウントを取るまでもなく試合終了。
 戦慄の一撃KOに会場は静まりかえっていたが「ウィナー双葉理保」のアナウンスと共に一気に湧き上がった。

 続く準決勝の対戦相手は高い身体能力と防御技術を兼ね備えたボタスキー。
 ボタスキーはオライリーとは対照的に冷静に試合を運ぼうとした。
序盤こそ、ボタスキーは牽制の前蹴りやミドルからのハイキックなどのコンビネーションで
理保をパンチの間合いに入れずにいたが、やがて理保はボタスキーの蹴りをグローブで弾き始めた。
 これで、ペースを乱されたボタスキーは理保がパンチの間合いへと入り込むことを許してしまう。
互いのパンチをウェービングやダッキングを駆使し躱し合ううちに、第1ラウンドは終了した。
 第2ラウンドでは開始早々から理保が一気に間合いを詰め、第1ラウンド終盤と同様に互いのパンチを躱し合う展開となった。
しかし、パンチの差し合いでは理保に軍配が上がる。
 やがて、ボタスキーの攻撃は理保のジャブで尽く潰され、
理保のコンビネーションをブロッキングするのが精一杯になる。しかし、それも長くは続かない。
 理保のハードパンチを防御し続けたボタスキーは腕にしびれを感じ
ガードもままならなったところへ強烈な理保の右ボディアッパーが鳩尾に突き刺さった。
オライリーほどではないがやはり理保より遥かに重いボタスキーのつま先が浮く。
 前のめりに倒れそうになるボタスキー。しかし、ボタスキーのガードを崩すためにパンチを続けていた理保は止まらなかった。
 左アッパーでボタスキーの顎を突き上げ伸び上がったところへ右の拳でコークスクリューブローをボタスキーの顔面を真正面から撃ちぬく。
 ボタスキーはそのままロープへと吹き飛ばされる。そして、ロープの反動で弾き飛ばされると潰された蛙のようにリングへうつぶせにダウンした。
 気を失い痙攣を続けるボタスキー。その姿を尻目に観客へと手を振る理保。会場は既に理保が優勝したかのような歓声に包まれていた。

 そして、ワンデイトーナメントは決勝戦を迎えた。
リング上には理保の前に決勝進出を決め、何度も王者に輝き伝説とまで呼ばれる現チャンピオンのマーシャルが待ち受けている。
 そこで会場が暗転、リングアナウンサーによって理保の入場が告げられると
花道を向かい色とりどりのスポットライトが照らし出しスモークが噴き上がる。
 その花道に理保が現れた。入場曲は『DREAM C CLUB』の挿入歌として理保本人が歌う『絶対アイドル宣言』。
観客らは曲に合わせて手拍子を打ち始める。
 理保は花道を歩きながら、時折観客へと手を振りリングへと歩いて行く。そして、理保が手を降る度に観客席から理保コールが湧き出る。
 今宵は世界最強を決める戦いの宴の筈だがまるで理保のコンサートの様相を呈していた。
 リング上のマーシャルはその様子にむっつりと黙り込んでいる。そんなマーシャルの前に遂に理保は立った。
 リングアナウンサーから『P-1 WORLD GRAND PRIX』の決勝戦を行うとのアナウンスが行われ、二人がリングの中央で対峙する。
そこへ、レフェリーからルール確認が行われた。
 ルールの確認が終わると同時におもむろにマーシャルが口を開く。
「お前を倒してP-1と武道会館の誇りを取り戻す」
 かつてはP-1を主催する武道会館の総本山で空手に励んでいたマーシャルは流暢な日本語で宣戦布告した。
 その言葉に理保は微笑む。
「お互い、頑張りましょうね」
 語尾にハートマークでもついていそうな口調で理保が応える。
 その言葉にマーシャルは内心、この小娘は只者ではないと気を引き締めた。

 試合開始のゴングと同時に二人は間合いを計りあい、リングを動きまわる。
マーシャルは今までの理保の試合を思い返しどうすべきか思案していた。
 ボクシングのみで戦う理保だが、中段や上段への蹴りに対して高い対処能力を見せている。
下手にそれらの蹴りを出せばそこから付け込まれるのでここぞという時に出すべきだ。
 そして、グラビアアイドルの細身からつむぎ出されるハードパンチ。
そのパンチ力はP-1の強打者すら凌駕する。激しい打ち合いの末、何度も価値をもぎ取って来たマーシャルといえども、それは脅威であった。
 なにより、自分は今までの試合でダメージを負っている。カウンターでクリーンに入れば間違いなくダウンするだろう。
打ち合いは避けるべきだ。
 そこまで考えたマーシャルは理保のボクサーとしての実力を分析する。それはボクシングの世界レベルですら比肩する物は居ない。
 もはや、袋小路ではないかと考えに至りそうになったマーシャルの脳裏に一つの技が閃いた。
マーシャルはその技に一縷の望みをかけることにした。

 理保のパンチを警戒しながら上半身を振り、徐々に間合いを詰めるマーシャル。先ずは牽制のジャブを時折、繰り出す。
 それに対し理保は最小限の動きで躱し続ける。そこへマーシャルはローキックをおりまぜていった。
前年の富山戦、今日のオライリー戦とボタスキー戦では理保はこのローキックの洗礼を受けていない。
上手くいけばフットワークを殺すことが出来るとの判断だった。
 構えの前になった足、後ろになった足をジャブの後につないでいくマーシャル。
しかし、理保はマーシャルのローキックをまるで予期していたかのようにバックステップでかわしていく。
マーシャルは理保の相手の動きから次に繰り出す技を読む能力を完全に見誤っていた。
 何故、当たらないと焦れ始めたマーシャル。そこへ理保の鋭いジャブがマーシャルの顔面をとらえた。
 一体、何時、打ったのかわからない理保のジャブにマーシャルは狼狽えた。
そこへフットワークを駆使しながら理保は次々とジャブを撃ち出す。
右から左から矢継ぎ早に繰り出される理保のジャブにマーシャルの顔が焼き付く。
 マーシャルは苦し紛れに右フックを放った。

 激しい打撃音と共に今までの攻防から沸き上がっていた会場が静まり返る。
その音はがら空きになったマーシャルの脇腹を理保のボディーフックが抉った為に発生したものだった。
肝臓を直接、押しつぶされるような錯覚に陥り動きが止まるマーシャル。
 理保は更にコンビネーションでマーシャルに畳み掛けていった。
がら空きのマーシャルのボディ次々と理保のボディブローが左右から脇腹を抉り正面から内蔵を突き刺す。
 口から内臓がはみ出てくるのでは無いかと観客が想像してしまうほどの連打で理保はマーシャルをコーナーへと押し込んでいった。
 やがて、マーシャルの身体はコーナーポストと理保のボディアッパーでサンドイッチにされる。
逃げ場のない衝撃にマーシャルの顎が下がった。そこへすかさずアッパーを打ち上げる理保。
マーシャルの口から赤と透明の二種類の糸を引くマウスピースが飛び出した。
 天を仰いだままマーシャルがコーナーポストへ背を預けゆっくりと沈み込むとレフェリーがカウントを始めた。
 レフェリーのカウントがゆっくりとその数を増していく中、マーシャルは落ち着きを取り戻していた。
オライリーとボタスキーを壮絶なKOへと追い込んだはずの理保のパンチに意識を失っていない。
つまり、それは理保が疲れてパンチの威力が下がっていることだと。
 ラッシュを続けるのは手数を出せるうちにポイントを稼ごうとする理保の戦略なのだと。
ならば自分はそれに耐え、逆転KOをすればいいと。
 レフェリーがカウント8を数える頃にマーシャルは立ち上がり、ファイティングポーズを取る。その目には闘志が漲っていた。
 一方、その様子を見た理保は不可解にも笑みを浮かべる。
だが、マーシャルはその笑みを自分へとプレッシャーをかけるためのハッタリだと思い込んでいた。
 試合再開がレフェリーから告げられ互いに歩み寄る二人、そこへ第1ラウンド終了のゴングが響き渡った。

 1分間のインターバルをはさみ第2ラウンドの開始を告げられる。
理保とマーシャルは共に、勢い良くリング中央へと向かった。
 マーシャルは牽制の前蹴りやジャブを出さず、敢えて理保をパンチの間合いへと誘いこんだ。
そこへ理保のパンチが次々と降り注ぐ。
 ガードを上下に散らせる高度なコンビネーション、そこへ理保はフェイントを織りまぜながらマーシャルの身体を打ち付ける。
対するマーシャルはブロックが出来るものはブロックし間に合わないものは急所から打点をずらしていく。
更にマーシャルは反撃の手が出せる隙を見いだせば、カウンターを狙って行った。
 理保が一方的にマーシャルにパンチを入れ、マーシャルのパンチを理保がかわしていく展開。
そんな中で、マーシャルは違和感を感じ始めていた。
 その違和感の正体を理保のボディアッパーを鳩尾へ綺麗に貰った瞬間、マーシャルは理解した。
1ラウンド目より威力を増した理保のパンチに胃液が食道を逆流すると同時に
口からマウスピースがはみ出すのを耐えマーシャルは必死に理保へとクリンチを仕掛ける。
マーシャルは理保が自分を倒せないのではなく倒さなかったのだと苦しみの中で悟った。
 マーシャルを優しく抱きとめるようにクリンチに応じる理保。
案の定、理保の口からマーシャルの予測通りの言葉が耳へと囁きかけられる。
「最初に闘った大きい人はあまりにも弱かったんで、次に闘った人には手加減したんですよ」
 必死に息を整え、鳩尾の痛みを忘れようとするマーシャルの背筋に寒気が走る。たとえそれが予測していた言葉だとしても。
「それでも、弱かったから、決勝戦はチャンピオンにも見せ場を作ってあげようと思って……もっと手加減したんですよ」
 残念で仕方がないと言った口調で理保は更に耳打ちを続ける。
「でも、駄目でしたね。だから、理保が少しずつ手加減をやめて、何処まで耐えられるか試すことにしました。
本気を出すまでがんばってくださいね」
 理保の戦慄の宣言にマーシャルは鼻孔をくすぐる女性独特の甘い香りにも押し付けられた
95cmのバストの柔らかさにも恐怖を感じ始めた。
 そこへ、クリンチを解きにレフェリーが割って入る。
そして、告げられる試合再開の声に完全に戦意を失ったマーシャルは無情さを感じた。

 無意識にも形ばかりのファイティングポーズを取ったマーシャル。喉の奥から試合を棄権するとの叫びが迸ろうとした瞬間、
理保の高速ジャブがマーシャルの口を塞いだ。
 更に理保はフットワークを駆使し、右から左からマーシャルの顔面を鋭さの増すジャブで打ち続ける。
やがて、マーシャルはロープ際へと追い詰められた。
 ロープを背にしたマーシャルに対し理保の右ストレートが繰り出される。
マーシャルの顔面にその一撃が真正面から突き刺さり仰け反る。
だが、背後にあるロープのせいでダウンすることが出来ず反動で再び理保へと向かっていく。
そこへ理保の左右のフックが襲いかかった。
 左のフックで強制的に横へと向けられた顔を真正面から右のフックが捉える。
顔を横へと向けたまま直立したマーシャルの頬に理保の右ストレートが突き刺さった。
 再び仰け反り、ロープへと背を預けてから理保へと向かうマーシャル。そこへ今度は理保のボディストレートが待ち受けていた。
ロープの反動も加わり理保の拳がマーシャルの腹部を深々と抉る。
 文字通り身体をくの字に折り曲げたマーシャル。その首は未だ、横を向いたままだった。
その頬へアッパーが炸裂する。本来、3度目のありえない方向からの理保のパンチにマーシャルの恐怖は更にふくれあがっていった。
 しかし、理保のラッシュはとどまることを知らず、マーシャルはロープに背を預けては弾き飛ばされ
理保のパンチに身を委ねると言う悪夢の輪廻に突き落とされる。
 その間にも理保のパンチは力を増していき、マーシャルの肉体と精神を加速度的に蝕んでいった。

「そろそろ、ロープ際も飽きてきましたよね?ここまでよく耐えましたね。それでは、次に行きますよ!」
 ライブで次の曲を歌いますと宣言するかの様な口調で理保はロープから戻ってきた、マーシャルをかわす。
マーシャルはそのまま、よろめきながらリング中央へと向った。
 戦意もなく意識も朦朧として顔と身体の至る所に痣や瘤と流血に覆われたマーシャルだが、
倒されても立ち上がり勝つと言うことを刻み込まれた身体はダウンするのを拒否して踏みとどまった。
自分の意志を無視した己の肉体を呪うマーシャル。
再び、棄権を訴えかけようにも口内や口元が腫れ上がり満足に言葉を紡ぎ出すことができない。
 だらしなくファイティングポーズを取るマーシャルの前に理保は立つと理保は挑発するようにステップを踏む。
「これだけ広かったら、反撃も出来ますよね?それじゃ、行きますよ」
 ゆらゆらと直立式のパンチバックの様に揺らぐマーシャルに理保はそう宣言すると、襲いかかっていった。
 素人はおろかプロですら目で追うことの出来ない速度域に達した理保のジャブが次々とマーシャルを撃ちぬく。
その度にマーシャルはふらふらと古いゾンビ映画の主役たちのようによろめく。
時折、マーシャルは理保へ向けて手や足を振るうかの様な動作を見せるが、それも理保のジャブに即座に潰されていった。
 頭では無駄と判っていても勝利を掴む事を義務付けられた肉体の動作に俺を解放しろと心のなかで咽び泣くマーシャル。
 しかし、理保のパンチは無慈悲さを増していった。
ジャブだけにとどまらず、ストレート、アッパー、フック。近距離から遠距離からありとあらゆる角度で
マーシャルに襲いかかる理保の拳。その速さも重さもどんどん、吊り上がり、脳を揺さぶり内蔵を抉り続け、
玉のような汗や理保のパンチで避けた皮膚から紅い雫が飛び散る。
 更に、理保の拳はマーシャルがダウンする前に次の一撃が放たれ、無理矢理、立たせられ続けた。
 もはや、レフェリーストップが入ってもおかしくない状況だが
理保の猛攻は、割って入ろうにも不可能な領域に達し、
声をあげようとも二人に耳に届かないほど観客の歓声は上がっていた。
その一方でマーシャルのセコンド陣は手にタオルを握ったまま彫像と化している。
あまりの出来事に呆然としタオルを投げ入れることを忘れていた。

 既に試合ではなく殺戮ショーと化していると言っても過言ではない状態にも関わらず観客は、
理保の華麗なフットワークと目に見えない拳舞、そして、力の奔流に熱狂している。
それは古代ローマのコロッセウムで行われていた凄惨な拳闘試合に熱狂していた市民が悠久の時を経て現代へと蘇った姿だった。
 とうに意識を失っていてもおかしくない猛攻の中、マーシャルは必死に電光掲示板に写る試合の残り時間を読み取ろうとしていた。
しかし、その時間を読み取る前に理保の拳がマーシャルの視線をあらぬ方向へと押し流す。
 頭部に食らえば首がもげてしまうのでは無いか?腹部に食らえばそのまま身体を貫かれてしまうのではないか?
理保の拳による衝撃が身体を走る度にマーシャルはそんな不安に駆られながら必死の思いで、解放の時を待っていた。
 一方、理保も時計を気にしていた。全力のパンチを打つまで後、わずかと言うところまで来ていたからだ。
今やマーシャルが自分のパンチに耐えてるのではなく、力の奔流に押し流され、逃れられない事は判っている。
 宣言通りマーシャルが耐えられ無くなった時点で理保はその拳を収めるつもりでいたが
面白いように食らい続けてくれるので、せっかくだから全力まで打ち続ける事に決めたのだった。
 そして、電光掲示板が残り4秒を刻み、その瞬間が訪れた。
「プリティ・アッパー!」
 理保の必殺コンビネーション、ラブアッパーの締めであるアッパーを理保は繰り出した。その拳はマーシャルの顎を砕く。
 マーシャルの口からマウスピースが弾け飛び、唾液と血と折れた歯が火山の噴火のように吹き出す。
マーシャルの身体が吹き飛び、リングで一度、身体をバウンドしてからロープの隙間を抜けリングの外へと転げ落ちはじめた。
だが、マーシャルの膝がロープに絡み逆さ吊りの状態で転落を免れる。
 そこでレフェリーが即座に試合終了を宣言する。電光掲示板が2分59秒を刻んだ瞬間だった。

 元は誰だったか判別不可能なほどに顔が腫れ上がり、血を滴らせるマーシャル。
そこに屈辱の色はなく、理保の拳により心も身体も打ち砕かれ、惨めに痙攣を繰り返す
様を晒すことにすら何も感じていない。その表情にこの生地獄から解放されたと安堵の色のみが浮かんでいた。
これから先、グラビアアイドルに叩きのめされた男と罵られようとリング上での悪夢に比べればどうという事ではないと言うかのように。

 そして、この年、P-1 WORLDを主催する武道会館は毎年発売していたワンデイトーナメントのDVDの発売を取りやめた。
グラビアアイドルが世界最強を競う男達をサンドバッグにしている様など恥を晒すだけだとして。
 しかし、その映像は何処からとも無く流出し、あまつさえ理保の試合だけを編集したものが怪しげなDVDショップで高値で売買され、
ネットの動画配信サイトでアップされては削除されると言う事態へと陥った。
 その動画は『DREAM FIGHT CLUB』と冠されていた。


 おわり





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