世界一幸せな男・21世紀の男女関係2
第六章 妹のパワー

今日でオレは17歳になった。
恵が小5のときにはじめてバースディケーキを作ってくれ、
オレがすごく喜んだ(ほんとうは妹のナマ脚がうれしかったのだが)ということは前にここで書いたとおりだ。
以来、恵は毎年の習慣で、芸能人として忙しくなった今年も、
オレの誕生日にはちゃんと午後の仕事は入れずに家でケーキづくりをしてくれている。
仕事に出かけている母親はまだ帰ってきていない。キッチンに立つ妹・恵。
「ねえ、お兄ちゃん、冷蔵庫からイチゴを取ってくれない?」といわれ、台所で恵の後ろに立つオレ。
Tシャツがピッチリと張った恵の大きな背中を見て、思わずムラムラときて、動作が止まってしまったオレ。
一瞬の沈黙の時間がキッチンに流れる。
オレの動揺を察した恵はやさしく「いいよ、後ろから抱いても」と言った。
174cmとオレより背の高い妹の、目の前に迫った広い肩幅、逞しく張った肩甲骨とその周りの筋肉、
その逆三角形の背中におそるおそる触れると、オレはそのあまりの肉体の迫力に負けて、「めぐみ〜っ!」と抱きついてしまった。
しばらくはそのままじっとしていた恵だが、やがてこっちに振り向くと、
オレの頬にべったりと生クリームをつけ、じゃれるようにそのままオレの唇を奪った。
「ウフフ、お兄ちゃんって、おいしい!!」
ケーキを作り終わったあと、母親の帰りを待ちながら、リビングでお茶を飲むふたり。
「お前、背中の筋肉、すごいなぁ。ダンスに水泳、ジムと鍛えるのもいいけど、ほどほどにしないとお嫁にいけないぞ」
というと、
「でも私のカラダってゴツゴツしては見えないはずよ。筋肉もしなやかで柔らかいラインに見えるように毎日ケアしてるし、
日焼けしてセクシーでしょ」
と反論する。
たしかに恵は目の前に立つと、逞しさというよりは、女としての色気・存在感で男を圧倒するといった感じがする。
「それにお嫁にいけなくたっていいもの。お兄ちゃんにもらってもらうから(笑)」
オレは好奇心で「ちょっと腕相撲でもしてみるか?」と言ってみた。

4歳下の恵が体格的にも自分を越え、スポーツウーマンであることはわかっていたが、力くらべをしたことはまだなかった。
最近、いろいろなことで恵に追い抜かれている感じが否めないオレはなんとなく決着をつけたかったのだ。
勝ったら自分のなかで屈辱感が消えるだろう。もし負けたら? そのときは屈辱にまみれるかもしれないが、
実はそうなることを望んでいるような部分も少しはあった。
どうも最近、恵に負かされる快感を覚えつつあるオレだった。
「おにいちゃんとは嫌よ」
恵は乗ってこなかったが、オレはあえて挑発した。
「やっぱりお兄ちゃんに負けるのは嫌か?」
すると、恵は余裕の表情でこう言う。
「じゃあはっきり言うけど、私は強いよ。お兄ちゃんが負けると思う」
きっぱりと言われて、オレはすごく興奮した。オレはこのとき、恵と腕相撲をしたかった本当の理由がはっきりとわかった。
強そうな妹に引導を渡されたかったのだ。
腕を組むと、恵の握りは実にがっしりした感触だ。
「ねえ、手加減してあげようか?」
恵はバカにしたように言う。オレも言い返した。
「そしたら、もうお前のケーキは食べない」
でも、いざ始める寸前になったとき、恵は本音を漏らした。
「お兄ちゃん、泣いてもしらないから…」
レディー・ゴーで、恵が握りを強めると、オレの手はあっという間に感覚がなくなり、そのまま何者かにあやつられたように、一気に倒された。
もはや腕相撲という感覚ではなく、身体の自由を奪われたロボットの腕のような気分。
恵がオレの腕を離したあとに、ビリビリとした手のしびれが腕全体に広がって、ようやく自分の感覚が戻ってきた。肉体を支配されるとはこういうことなのか、とオレは思った。
たった6年前まで喘息で弱々しかった4歳年下の妹は、いつのまにかこんな力を身につけ、いまやオレを力で支配したのだ。恵は気持ちよさげな表情をして、一息ついている。
オレはわけもわからず、おいおい泣いていた。
「やだ、泣かないでよ」恵はいう。
「学校でも、あたしとやった男子はほとんど泣くのよ。どういう痛みなのか知らないけど、そんなに痛いの? ごめんね」
そういって、恵はオレの頭をやさしく撫でた。さっきオレの腕をねじふせたばかりの、その右腕で。オレの下半身は興奮していた。
「ピアノをやってから握力がついたのよ。それと水泳で腕力も。だから腕力ついたのもお兄ちゃんのおかげなのよ。私、ほんとのこと言うと、小6のとき、もうクラスでいちばん強くて、その時からお兄ちゃんと腕相撲やってみたいなと思ったんだけど、お兄ちゃんを泣かしたら嫌われると思ってやめといたんだ」といわれる。
 恵は、2年以上も前からオレを見下していたんだと、そのとき初めて知らされた。
「それにしてもお兄ちゃん、弱いね。お兄ちゃんもジムにかよったほうがいいよ。でも、なんだかかわいい」恵はそういって、またオレにキスしてきた。
恵を過剰に意識すればするほど、成績は落ちてゆく。いまや勉学でもオチこぼれてしまったオレは第一、第二志望の大学に落ち、それでもなんとか現役で第三志望へやっと入れた。


第七章 禁断の関係

大学1年のとき、オレたちのバンドはやや上達し、インディーズながら、イケメンバンドゆえに少し人気が出た。それで自分の大学の学園祭でメインステージのライヴに招待されることになった。
学園祭とはいえ、スポンサーがついたメインステージのライヴに出られるバンドはオーディションに勝ち残ったバンドのみ。オーディションに勝ち残れたことは嬉しかった。
だがオーディションの後日、そのライヴのプログラムがわかって愕然とした。ライヴのトリは恵がヴォーカルのバンドで、オレたちのバンドはその前座の前座だった。
スポンサーは妹の事務所。つまりオレたちは実力で受かったのではなく、同じステージに兄妹で立ってみたいという恵のわがままを受け入れざるをえなかった事務所の恩情で受かったのだった。
それでも学園祭当日、オレたちのライヴは学内の女の子を中心に100人ものオーディエンスが集まり、みんなノリノリでご機嫌だった。
が、妹のライヴのときは、なんと3000人の観衆に、テレビのワイドショーのカメラまでやってきた。
恵はもはやスーパースター。恵が挑発的に踊るステージの前に、いつも大学で同じ講義を受けている同級生の男子たちが殺到し、あのキックの瞬間を待つのだ。
そして恵がシャドーキックを放つと、ファンはその場で恵にひれ伏すように腰をふる。それがいつものライヴの光景だった。
ライヴのフィナーレでは、全員で肩をくんで妹のヒット曲を合唱することになった。すると、恵はオレのすぐ隣にきて、オレの肩に腕をかけてきた。かっこいいレザーの衣裳に身をつつんだ、セクシーで、しかもブーツをはいていて15cmも背の高い恵に、がっちりと肩を組まれるオレ。そのとき恵はオレの耳元で囁いた。
「お兄ちゃんって、こうして抱くと、見かけ以上になで肩で華奢なんだね。かわいい」
対照的にオレは、恵の頼りがいのある身体つきに体重を預けていた。
体格のいい恵がメロディーに合わせて左右に身体を揺さぶると、オレの身体も強引に引っ張られた。もはや恵の力には抵抗できないのだと思い知らされた。
ライヴのあと、またまた思いがけない展開になった。恵は「お兄ちゃん、なかなかイケてたよ」といい、オレを一方的にリードして、都内の一流ホテルへ夕食に誘ったのだ。
「お前、中学生がこんな贅沢していいのか?」
オレは兄貴として妹に説教した。すると、
「いつも、このぐらいのところで食べてるよ」
と平然として言う恵は、300gの特上サーロインステーキをぺロリとたいらげた。あれだけの運動量をこなしたからだろうが、女とは思えない食欲だ。
そして、そのあと、オレの腕を強引に取って階上の部屋に向かった。というより、兄のオレを閉じ込めたのだ。
そのあとはご想像のとおり……。
「大丈夫だよ、避妊すれば」。
オレはいけないといったが、妹の魅力に負けて、されるがまま。
それがオレの初体験だった。
だが驚くことに妹は、もう経験スミだという。
妹の鍛えた内腿の筋力はすごく、緩急巧みにオレの下半身を支配した。
ときにはオレのあそこがひきちぎられそうなほど強烈に締め付けたかと思うと、いきそうになる寸前でサッと抜く。オレが声をあげてしまうと満足そうに微笑み、安心しきったと見ると「苛めてあげる」と強気にくる。
最後は手コキで白濁の液体を枯れるほど噴出させられ、「どう? 妹に大人にしてもらった気分は?」といわれてしまった。
妹は身長がまた大きくなったとのだと言う。176cmになったと聞かされた。オレは171cmから身長が止まったままなのに。


(第八章につづく)





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