五輪高校女子バレー部の男子部員たち

 五輪高校。高校スポーツ界の名門中の名門。特にこのところの女子バレーボール部の躍進はめざましく、
高校バレー選手権では2年連続全国優勝を果たした。
 身長197cmの超大型エースアタッカー、鮎原夏をはじめとした精鋭ぞろいの五輪高校女子バレー部。
選手1人1人のきわめて高い身体能力と抜群のチームワークは他の高校の追随を許さず、対外試合では
2年間負けなしのまさに無敵の女子バレー部だった。

 女子バレー部がとどまるところを知らない進歩と連勝を重ねていくのに対し、同じ五輪高校男子バレー部の
弱体化と没落ぶりもすさまじいものがあった。かつての栄光は陰を潜め、学校内でも運動部全体のお荷物
などとささやかれるほどの落ち込みようなのだった。
 いい選手が集まらないから弱いのか、弱いから集まらないのかどちらかはわからないが、部の規模も年々
縮小の一途をたどっていく。全盛期は70人近くいた部員も現在はようやくチームとして成立できる10人。
部に与えられた体育館の使用面積もコート1つ分満足に押さえられない悲惨さで、スポーツに力を入れる高校
特有の広い広い体育館の片隅で、コートをいくつも占有してのびのびと練習に汗を流す女子バレー部員たちを
横目にただ縮こまって練習する男子部員たち・・・

「あんたたちさぁ、そんなので練習してるつもり?何チマチマやってんの?」
 狭い空間をどうにか区切って練習に励む男子10名の前に、女子バレー部キャプテンの鮎原夏がやってきた。
・・・とにかく、大きい。2mの大台にあと3cmと迫る超長身。背が高いだけではない。日々の練習で鍛えに鍛え
られた肉体。広い肩幅にガッチリとした腕と太腿。
 男子部員たちとはものが違った。有能な選手がなかなか獲得できず必然的に小柄な選手ばかり集まって
しまっている男子部はせいぜい160cm台。また肉付きも悪い。30〜40cmの差で見下ろされる男子たちは
怯えて言葉が出なかった。
「そんなことやってたんじゃいつまでたっても上手くなんかなるわけないよ。強くなりたいんでしょ?
あたしたち女子部の練習につき合わせてあげる。おいで!」
 夏の有無を言わせぬ迫力の前に、男子部員たちはただ黙ってついて行く以外になかった・・・

「・・・ってことで、この男子たちもあたしたちの練習に加えてみることにしたんだ。どれだけできるかわかんない
けど、あんな隅っこでボールチョンチョン突っついてるだけじゃ上手くなりっこないからさ。あんたたち女子も、
胸貸してあげてよ。ね?」
「いくら夏の頼みだからってさー・・・あたしたちも忙しいんだよねー・・・」
「男子のおままごとに付き合ってあげてるほど、あたしたちヒマじゃないもん」
「ジャマなんだから外で練習すればいいのに」
「こんなおちびちゃんたちに私たちと同じ練習なんかさせて、怪我でもしたらかわいそうです」
「男子バレー部って、まだあったんだ〜」
 他の女子部員たちは口々に不満をこぼす。レギュラー、補欠ともに高レベルの選手が集まり、全員が
180cm以上はある女子部員たちに取り囲まれ、男子部員たちは縮こまってしまっている。
「そんなこと言わないで指導してあげてよ。同じバレー部としてこれ以上男子たちが落ちていくのあたしは
見ちゃいられないの。ここはあたしに免じて、さ」
「んー・・・なっちゃんがいうんなら、いいよ」
「キャプテンがそう言うんだったら・・・仕方ないです」
「そうだね。胸貸してあげるかー。でも、あたしたちハッキリ言って厳しいから覚悟してね」
 夏の説得にしぶしぶ納得する女子部員たち。
「みんな、ありがとう!・・・よし、決まりね!それじゃさっそく始めるよ!女子は手ぇ抜いちゃダメだからね!
男子は気合入れること!では始めます!礼!!」
「お・・・おねがいします!!」
 頭を下げて礼をしたのは男子たちだけだった。

 男子部員たちにとって、女子部の練習はさながら地獄だった。質、量、何もかもが圧倒的に違う。
今まで自分たちがやってきたことは、彼女たちの言うとおり本当におままごとに過ぎなかったことを思い
知らされたのだった。まるでプロとアマの違い、いや同じスポーツをやっているのかさえ怪しいほどに差は歴然
としていた。
 ボールのスピード、勢いが段違いで、男子たちには目視すらできなかった。スパイクを返せないのは当然で、
サーブすら前にはじき返せない、いや当てられるのはまだいいほうで1歩も動くことさえできずに女子の
サーブが床に炸裂していく。その音にまた縮み上がる男たち。サーブを受け損なって太腿や顔面に直撃し、
泣き出す男子さえ出始めた。練習は中断。

「ねー夏、もういいでしょ!?こんなちびっ子たちの遊び相手なんかさ!!」
「そうですよキャプテン!練習する時間がもったいないです!!」
「全然こっちにボールこないじゃん!!遊んでるヒマなんかないんだって!再来週練習試合なのに!!」
「男子バレー部なんか解散させちゃえばいいのに!こんなお荷物軍団!!」
「あんたたちさっさと帰ったら!?おとなしくお勉強でもしてなさい!!」
 体力を消耗しきってへたり込んでいる男子全員に遥か高くから口々に罵声が浴びせられた。
・・・夏が口を開いた。
「・・・ごめんね。あたしもこの男子たちがここまで低レベルとは思わなかったからさ。無理につき合わせて
ほんとにごめん。・・・でも、最後にもう1回だけチャンスをあげて。ね?」
「えー?まだこいつらに何かしてやるのぉ!?」
「うん。明日さ、この男子たちと、今年うちに入ってきた1年の子たちと試合やらせてみようよ。それで負ける
ようだったら・・・ほんとに解散させちゃうってことで」
「へ〜、それおもしろそう!!1年、聞いたでしょ!?明日、ここにへばってるちびっ子たちと試合だって!
気合入れて、こいつらに引導渡してやって!!」
「はーい!!絶対楽勝ですよ!」
 1年生の女子たちにも軽く見られた男子たちは立ち上がれないまま無念さに唇をかんだ。
「男子たち、聞いたよね。明日がラストチャンスだよ。もし負けたら男子バレー部は解散。あたしたち女子
バレー部に入部してもらうから。マネージャーとしてね」
「え・・・えええ!?」
「キャーそれいいー!!あたしたち明日絶対勝ちますよ〜!!」
「そうだよね。夏、頭いいじゃん。こいつらのコート、ジャマでうっとおしかったんだよねー」
「それにこいつらを用具係にしてネットとかの準備と後片付けやらせればあたしたちも時間が有効に使えて
ラクだよねー」
「でもこいつら力ないから余計時間かかったりして」
「キャハハハハハハハハ!!」
 早くもマネージャーとしての採用を決めてしまったかのような女子部員の騒ぎっぷりに、男子部員一同は
胸をかきむしられるほどの悔しさに震えが止まらなかった。

 翌日。放課後の体育館では恐れていた事態が起こってしまっていた。
 試合は異様な早さのうちに終了。試合終了後の礼ではまたも頭を下げているのは男子だけだった。
「よっわー。この人たちなんでこんな弱っちいのぉ?」
「あたしの中学の1年のほうが断然手ごたえあるよー」
「試合全体でずっとサーブ権が移らないなんて信じられる?何してんのこの人たち」
「それどころか私たちのコートにボール何回来た?」
「サーブ返せないどころかビビっちゃって拾いにいかないんだもん。あきれちゃう、こいつら・・・」
「バレーよりバレエのほうがお似合いだったりして・・・」
「根性なし君たち、今日から頑張ってね。あたしたちの下働きは大変よ〜♪」
「こっち向いてごらんよ、弱虫マネージャーくんたち!クスクス」
 男どもの下げっぱなしの頭に先月入部したばかりの180cm以上の少女たちの罵詈雑言が次々突き刺さる。
それでも、頭を上げることはできなかった。涙でグシャグシャの顔を見られたくなかったのだ。体育館の床に
男子10人の涙がとめどなく降り続いていた・・・

 新入女子部員たちが去った後もまだしゃくりあげ続ける男子部員たちのもとに、夏が歩み寄った。
「残念だったね。でも実力なんだから仕方ないよ。・・・今日をもって五輪高校男子バレー部は解散。今日からは
女子部で頑張ってもらうね。泣いてるヒマはないよ。さっそく仕事にとりかかってもらうから」
「えぐ・・・し、仕事って・・・グス、ど、どんな・・・・・・」
「まずはあたしたちのユニフォームのお洗濯からね。手洗いでお願い」

 こうして、もと男子バレー部員たちの、女子バレー部マネージャーとしての地獄の日々が幕を開けたのだった。
少しでも物の覚えが悪かったり、仕事を要領よくこなせなかったりすると女子部員や先輩女子マネージャーたち
から全く容赦の感じられない叱責と体罰が加えられる。この女子部員やマネージャーには当然この春入部した
ばかりの1年生も先輩に含まれる。
「ああもう!それじゃないったら、マヌケ!!」
 バシイイイン!!
「何回言ったらわかるの!このウスノロ!!」
 ドゴッ!!
「さっさとしなさいグズ!!」
 ボグゥゥゥゥゥ!!

 さらに男子たちには、女子部員と同じユニフォームが与えられた。赤いトレーナーとブルマーだ。裾からパンツ
が出ると見苦しいとの理由でトランクスの着用は禁止された。トレーナーの裾をブルマーから出して着ることも
厳に禁じられた。男子部員たちは体育館のみならず用事で校舎やグラウンドに出る際にもブルマー姿を
強制されるのだ。しかもこの女子バレー部のブルマーは通常のものと比べてややハイレグに作られており
生地も薄めなのだ。それがさらに男子たちの恥辱感を増す。女の子の格好で外をウロウロさせられる男どもに
他の部の生徒たちからは爆笑と軽蔑の渦が巻き起こる。すね毛ボーボーの男どもがハイレグブルマーを身に
付けてもじもじしながら歩いているのだからおかしくないわけがない。彼ら女子部の男子部員たちは顔を真っ赤
にしながら外で最低限の用事を済ませ、部外者の好奇の視線から身を隠すように逃げるように走っていく。
その姿の滑稽さに、またまた爆笑が沸き起こるのだ。

 校内だけではない。女子部員や女子マネージャーたちは後輩である男子マネージャーたちを使い走りとして
簡単な用事にもコキ使う。ブルマーを着用させたままポストに手紙を出しに行かせ、校外の自動販売機に
ジュースを買いに行かせ、コンビニに買い出しに行かせる。彼女たちは面白がって、男どもに少女マンガや
パンティストッキング、生理用品まで買ってこさせるのだ。コンビニの店員をはじめとする校外の人々の冷たい
視線に男どもはまたまた真っ赤になって走って逃げていく。そして、少しでも命令の時間に間に合わなければ
彼女たちの蹴りが待っている。

 ここの女子バレー部ではマネージャーも体力づくりのためトレーニングをする。部員が多いため並の体力では
務まらないからという夏の提案で始められたものだった。
 当然男子マネージャーたちもトレーニングを行うこととなった。まず始めは校外をランニング。1年生の女子
マネージャー2名が男子10名の前後を挟むようにして列を組み走らせる。男子はやはりブルマー。女子は
ジャージ。女子は校外に出る際はジャージの着用を認められているが男子は禁止。女子の気持ちになって
接することができるようにするという、これも夏のアイデアだった。
 男子が少しでも恥ずかしがったり、走る速度を緩めたりすると後ろを走っている1年の女子が持っている
竹刀でその尻を一撃する。情けない悲鳴を上げて速度をあげるブルマー男どもの姿に町中の視線が集中し
指をさして笑われる。
 特にこの日は男子たちのランニングに気合が感じられないとして、ランニングコースにある河原に男子を
整列させた。そして護岸のコンクリートに手を付かせて尻を突き出させた状態で10人を並べると、2人の1年生
女子は男ども1人1人に竹刀で尻百叩きを加えた。女の子の格好を街中でさせられ、ついこの間まで中学生
だった女の子2人に罵声を浴びせられながら強烈に与えられる竹刀でのスパンキングの嵐。男子たち10人の
赤ん坊のような泣き叫びが夕焼け空にこだましていた・・・

 体育館に戻れば待っているのは雑用の嵐。大勢の女子部員の大量のユニフォームを1着1着手洗いに始まり
部室の掃除、用具の出し入れ、ボール磨き、球拾い、飲み物の準備、などなど・・・・・・
 そしてそんな雑用に追われる間も周りの女子たちの罵りは間断なく降り注いでくる。少しでもヘマをやらかせば
怒声とともにビンタ、キックが襲い掛かる。ボールを持ってきてスパイクを叩き込んでくる女子部員さえいる。
痣が絶えず、毎日毎日泣きながら仕事に追われる男ども。

 そして、ついに男子たちには我慢の限界がやってきた。
「鮎原キャプテン!!僕たちもう我慢できません!!」
「もうイヤなんです!・・・やめさせてください!!」
「ん?」
 197cmの長身から見下ろして聞き返してくる夏の迫力に、男子10人はそろって数歩後ずさりした。偶然にも
後ずさる歩調が10人そろっていたため周りの女子部員たちからクスクス笑いが漏れた。
「と・・・とにかく僕たち・・・もう限界なんです!!」
「これ以上こんなつらいことは耐えられません!!僕たち・・・退部します!!」
「ダメ」
「だ・・・ダメって・・・どういうことなんですか!!」
「あんたたちは1年の子たちとの勝負に負けてうちの部のマネージャーになったんだよ。あんたたちが自分で
入ったんじゃなくて。これは命令ってわけ。だから、あんたたちが好き勝手に辞めるとかそういうことは言える
権利はないの」
「そ、そんな・・・あんまりです!鮎原キャプテンだって知ってるはずじゃないですか!僕たちが普段どれだけ
女子の部員たちにひどい目にあわされてるか!!こんなこと・・・もう我慢できないんです!!」
「我慢できるできないじゃなくて、やれって言ってんの。こんなの運動部では常識だよ。上下関係ってやつ。
今まであんたたちの部が、ぬるま湯だったってだけじゃない」
「そんなこといったって、僕たちブルマーまで穿かされて、それで・・・」
「あ〜、うるっさいなあ!!あんたたち男のくせにブツブツグジュグジュうっとおしいの!!男ならもっとシャキッ
としなさい!!大体あんたたちの働きぶりが悪すぎるから叩かれるんでしょ!?」
 夏のいきなりの一喝に男子一同はすくみ上がった!

「・・・わかった。やめたいんだったらやめれば?そろいもそろってタマなし男が・・・」
「え?ちょ、ちょっと夏!せっかく入れたのにもうやめさせちゃうの!?」
「そうだよなっちゃん!これだけ面白いオモチャ捨てちゃうなんてもったいないよぉ!!」
 今度は女子の間で騒然となった。
「待って!!・・・話は最後まで聞いてよ。誰もただやめさせようってわけじゃなくて、条件があるの。
あんたたちを一人前の男と認められたら、自由にしてやってもいいよ」
「い、一人前の・・・男?」
「そう。女子部のマネージャーにしたのはね、少しでもあんたたちに男としての根性を付けてもらいたかったって
のもあるの。だから、卒業試験をしてあげる」
「卒業試験・・・ですか?」
 男子の間で顔を見合わせる。
「その卒業試験って言うのはね・・・あたしに勝つことだよ」
「え・・・・・・えええええ!?」
「どんな汚い手を使ってもOK。あたしにまいったって言わせてごらん。そしたら、あんたたち男子は無事解放。
なんなら、また男子バレー部を再開してもいいよ。そのかわり・・・もし勝てなかったら、あんたたちの扱いは
より一段低くなることを覚悟しといてね」
「そっそんな!!メチャクチャですそんなの!!」
「これ以上ひどくなるなんてイヤです!!」
「はじめから負けること考えててどうすんの?そんなことだから弱いの、あんたたちは!・・・考えてごらんよ、
あんたたち10人もいるんだよ?それに比べてあたしは1人。他の女子は一切手出しはなし!可能性は十分
と思わない?さ、男らしくかかっておいで」
 手招きする夏を前に、男10人は円陣を組んで相談し始めた。
「お、おい・・・どうする?勝てば自由だってよ・・・」
「で、でも勝てるのかほんとに?2m近いし・・・相当強そうじゃねえか・・・?」
「でも勝たなきゃ・・・俺たちこの女たちの奴隷でずっと過ごすなんてイヤだ」
「確かに・・・でも10人も敵に回してちょっと自信ありすぎなんじゃない?絶対なんかあるよ・・・」

 周りの女子に聞こえないようにヒソヒソ話を続ける男どもの姿に女子部員たちから笑いが起こった。
「さっきからかかっておいでって言ってるのに・・・イライラするねあんたたちにはさ。ほんとにタマないんじゃ
ないの?」
「う・・・う、うわああああああーっ!!」
 1人の男子部員が先陣を切って夏に飛び掛かった!もはやそうするしかなかったというべきか。しかしその
絶望的なまでの対格差と力の差は如何ともしがたいものがあった・・・
 ガシッ!
「う!?う・・・ぐぐぐ・・・・・・」
「どんな手使ってもいいって言ったじゃん。バカ正直に正面から・・・小さいんなら頭使わなきゃ」
 この男は突進していったまでは良かったものの、夏に片手で容易に食い止められてしまった。トレーナーの
襟首をガッチリつかまれ、それ以上前進することは不可能!また、引くことも同様に1mmたりともかなわない!
腰にもう片方の手を置きながら余裕の表情で見下ろしてくる夏。小柄な男は夏の巨大な手を必死になって
引き剥がそうとするがビクともしない。顔から血の気が引いていく!
「力ないんだね。男が女に力で負けたら何で勝負するわけ?」
 ブン!ドゴオオオオオオオン!!
「あ・・・あぐぐ・・・・・・」
 夏は男の襟首をつかんだまま片手で軽々吊り上げると、勢いよく放り投げた。男は猛スピードで体育館の
鉄製の扉に頭から激突し、そのまま昏倒してピクリとも動かなくなってしまった。時速200kmを軽く超える
スパイクを放つ豪腕から生まれるパワーは残りの男子9人を震え上がらせた。

「さあ、遠慮しないでかかってきていいんだよ。別に1人づつなんて一言も言ってないしさ。まとめておいでよ。
あたしたちとしても練習の時間がもったいないからチャッチャと済ませたいしね」
 そういいつつ夏は自分から男子たちのほうへ歩み寄っていく。197cmの怪力大女がゆっくりと接近してくる
恐怖に耐え切れず、男子部員たちは大して何も考えのないままやみくもに夏に向かってまとめて襲い掛かって
いった。しかし・・・・・・

 残りは早くも3人となっていた。しかもうち2人は文字通り既に夏の掌中にあった。2人の男子部員は夏の
片手に1人づつ、高々とブラ下げられていたのだ。1人は夏の大きな掌に顔面をすさまじい握力でとらえられて
高く高く吊るし上げられ、もう1人は腹、ちょうど胃袋のあるあたりを握りつぶされるような状態で同じく高く高く
吊り上げられていた。
 最初にやられた男を含め既に7人の男が体育館の床の上に完全に意識を失ったまま山積みになっている。
どの男も、夏の女子高生とは到底思えない超怪力であっという間にぺちゃんこにたたまれてしまったのだった。
あと1人は・・・最初から戦意を喪失しておりただ怯えたまま棒立ちしている。

 アイアンクローツリーにとらえられているほうの男は、夏の100kgにもなるという超人的な握力の前に
まるでこめかみをドリルで貫通されて頭蓋骨を粉砕されるかのような激痛と恐怖に、無駄だとわかっていながら
足をバタつかせ、夏の太い指の間からは大粒の涙が溢れ出している。
 ストマッククローツリーの餌食となった男のほうは、呼吸を完全に奪われて唇は紫色となり舌が飛び出して
顔全体にチアノーゼが浮かんでしまっている。これ以上ないほど見開かれた目からはこちらも涙がとめどなく
溢れ続けている。脂汗も涙も唾液も鼻水も垂れ流しだ。
「ふふ・・・かわいそうだから、そろそろ苦しみとさよならさせてあげよっか・・・」
 ギュウウウ!!ギリリリリリ・・・・・・
「あ・・・・・・あおおおおお・・・」
「か・・・は・・・」
 ビクッ!ビクビクン!!・・・カクッ。ジョロジョロジョロロォォォォ・・・・・・・・

 夏がより一層の力を込めた途端、2人の男子部員は2度3度大きく痙攣したかと思うと完全にバタつきが
止んでしまった。それと同時に彼らのブルマーの股間に大きなシミが広がって裾から黄色い液体が湯気を
立てながら大量に滴って体育館の床を汚していく。・・・2人まとめて一気に失神失禁させたのだ・・・
「キャーきったなーーーい!!おもらしした〜!!」
「あとであんたたちきれいにしなさいよねー!!」
「口ですすって飲んじゃえ!!バーカ!」
 女子部員たちの怒号が飛び交う中、夏は握力で締め落とした男2人を片手づつで持ち替えることもないまま
今までにしとめた男どもの堆積する床の上にポイッと投棄した。9人の男の山ができた。残るは1人・・・

「あと1人!!あと1人!!あと1人!!」
 女子部員たちのあと1人コールが体育館中に響き渡る。夏は拳の骨をボキボキ鳴らしながらゆっくりと
残りの1人に近づいていく。
「さあ、残りはあんただけになっちゃったね・・・あんたって、男子部があった頃はキャプテンだったよね」
「ひ、ひ・・・あわわわ・・・・・・」
「最後に満を持して出てくるぐらいだから、相当やるんでしょ?ね、キャプテン。元だけど」
 夏は40センチ弱の高低差で見下ろしてくる。9人の男子をいとも簡単に叩きつぶしてもなお浮かべている
笑顔がさらに怖い。
「どうしたの?頑張ってあの9人も一緒に自由になるんでしょ?根性すえてかかって来なきゃダメだよ」
「う・・・うぅ・・・・・・うわああああああああ!!」
 男子の元キャプテンは恐怖のあまり夏に背を向けて一目散に逃げ出した!!
・・・が・・・・・・・・・

 ガシイイ!!
「ひいぃ!!」
「あんた逃げようとした?今。仲間放っといて」
「わ!わああああ!!」
「そんなんでよくキャプテン張ってたね。根性なしが。タマ抜き野郎」
「あがが!!いだいだいだあああ〜!!」
 夏のセリフに怒りがこもってきた。夏は男子の髪の毛をごっそりつかむと片手で真上に吊り上げた。197cm
の夏に高々と、男は250cmほどの高さに宙吊りにされてしまった。男の全体重が毛根にかかり、情けない
悲鳴が体育館にこだました。
「あたし、あんたみたいなの見てると虫唾が走るの。女相手に逃げちゃうみたいな恥知らずの意気地なしをさ。
あんたみたいな男の腐ったのが目の前にいたら叩き直さなきゃ気が済まないよ!!」
 夏は手首の向きを変え、男子部員と正面を向き合わせた。次の瞬間!!

 ヴァチイイイイイイイン!!
「はがああああああ!!」
 超高速の重い重いスパイクを発射する強靭な腕から何の憐れみも感じさせないフルスイングのビンタが男の
横っ面を襲った!!破裂するような音が響き、髪の毛が根こそぎちぎれながら男は真横に飛んでいき、
体育館の壁に激突して床に崩れ落ちた。鼻と口からおびただしい流血が見られる。

「こんなもんで終わったと思わないでね。あたしの指導は始まったばっかりなんだよ」
 ほとんど黒目を残さずに痙攣している男の襟首をつかむとまた吊るし上げる夏。男は顔全体を覆い尽くす
ような巨大な手形を刻印されたまま涙をボロボロ流し続けている。
「泣けば許されるとでも思ってんの!?ふざけてんじゃないよ!!」
 ボグゥ!!
「ふぐぅうぅうううぅ!!」
 ボグッ!!ボグゥ!!ボムッ!!ドゥッ!!ドウゥ!!
「ぐぶう!ううぐ!ごぼ!!ご!・・・おぉぉぉ・・・・・・ぼおおお!!」
 夏は男を吊るしたままもう片方の腕で情け容赦ないボディパンチを連発していく。1発ごとに男の体は大きく
くの字に折れ曲がり、目の光が薄れてはよみがえり、白目をむいてはまた戻る。
 1発で意識を飛ばされ、次の1発で強制的にこっちに引きずり戻される。気絶することが許されない地獄の
鉄槌は延々続いた。

 だらん・・・・・・
「どう?少しは気合入った?」
「うぅっぐ・・・が・・・ぁぁ・・・・・・」
 返事などできるはずがなかった。夏の腕力でもって50発近いボディブローを叩き込まれ続けたのだから。
呼吸すら満足にできない。
「あれぇ?返事がないよぉ・・・?あんたあたしを軽く見てるみたいね。それならこっちにも考えってもんが
あるよ・・・ほぉ〜ら」
 夏は男を床に落とすと、仰向けのまま動けない男の首にそのパンパンに張りつめた太い太腿を絡ませていく。
「キャー出るよ、鮎原先輩の必殺腿絞めが!!」
「あれやられたらもうおしまいよねー!とっくに終わってる気もするけど」
「こないだ更衣室に入り込んでた覗き男なんてなっちゃんにあれされて3秒でオチちゃったもんね〜!!」
「夏ー!そんなナマイキ男子簡単に落としちゃダメよー!いっぱい苦しめてやってー!!」
 女子部員たちの歓声が沸き起こる。
「さあ、たっぷりと懲らしめてあげるからね・・・せいぜい反省するんだよ。根性なしくん」
 筋肉の浮き上がった太腿がグロッキー状態の男の細い首をやさしく挟んで・・・

 グ!!ギュウウウウウウウウウウウウウウ!!
「ぐぅぅがあああああ!!」
 男は飛び出さんばかりに目をむいて激しく暴れ始めた!体力の限界を超え、無意識のうちに暴れ狂う!
「ほら、まだ元気あるんじゃん。さっきおとなしかったのは芝居だったんだね。バカにしてくれちゃってさ。
許せない!!」
 ギュ!ギュ!!グイグイ、グググググ・・・・・・
「ぐぅぅぅ・・・!!ぅ・・・ぇ・・・・・・!!」
 絞められた瞬間から失神寸前だったが、落ちることは許されなかった。絶妙のタイミングで、酸素を送り込む
よう締め付けの力を夏は調整しているのだった。まるで騎手が馬にムチを入れるように、強弱を調節して
ギリギリで失神させない。脱出は不可能。これは先のボディブローを越える凄絶な拷問だった。
「はっふ・・・はぁぁ・・・が!」
「どう?女の強さが少しはわかった?おとなしくマネージャーやってればこんな目には遭わなかったのに・・・」
「あー!!なっちゃん見て!そいつ!!」
「ん?どうかしたの?」
「あーほんとだ!鮎原先輩そいつのブルマーのとこ見てください!!」
「え?・・・・・・あっ!!こ、こいつ〜!!」
「ね!?勃ってるでしょ!?」
 何とこの男子部員は、夏に半死半生の目に遭わされながらその太腿の心地よさからかブルマーを突き破らん
ばかりに勃起させてしまっていたのだ!!心なしか絞められているその表情も快楽に溺れているようにも
見えなくもない・・・まさか、体格も力も全く違いすぎる夏にコテンパンにやっつけられるうちにいつしかマゾの
快感に覚醒してしまったとでも言うのか!? 

「最っ低〜〜〜!!」
「超なさけなーーーーい!!」
「変態!!マゾ!!」
「ひょっとして私たちにパシリさせられながら感じてたんじゃないのぉ!?」
「終わったらサンドバッグにしてやるから!!」
 本来なら後輩なはずの1年生女子にまで罵られまくる男。だがその罵声も彼の耳には入っていないようだ。
いつの間にかその顔は疑う余地もないほどマゾむき出しの恍惚とした表情と化していた。
「あんた、あたしは懲らしめるつもりでやってやってんのに・・・最低!!許さない!!こうなったら徹底的に
反省させてやるんだから!!」
 夏は太腿に男を挟みこんだままクルリとうつぶせに反転すると、上体を一気に反らせた!腿の筋肉が
盛り上がり、男の首を絞め潰さんとばかりに圧力がかかる!!
 ギュ!!
「ぐうぷ!!」
 一瞬にして男は動かなくなった。

 男が目を覚ますと、目の前には女子バレー部員全員が立っていた。全員蔑んだ目で見つめてくる。
その直後、男は体の自由が利かないことに気づかされた。自分の体を見回してみて男は驚きを隠せなかった。
なんと、両手首と足首をガムテープで体育館の鉄製の扉にガッチリと固定され、地に足をつけないまま
はりつけにされていたのだ!!あたかも昆虫採集を仰向けにしたような間抜けな姿だった。
「こっ・・・これは、ど、どういうことなんですか!!」
「反省の仕上げだよ」
 夏が口を開いた。
「あんたみたいな変態は徹底的に教育し直さないといけないって思ってね。明日からあたしたちの部を離れて
違うところにお願いしてあるから。言っとくけどそこはあたしたちより数段厳しいからね。それで、そっちで
あんたたちがまたちんちん大きくしたりして失礼がないように、最後にあたしたちがたっぷり反省させてあげよう
って思ったわけ。これなら絶対懲りるはずだから」
「これならって・・・これから一体何を・・・・・・」
「あたしたちのスパイクの練習も兼ねて・・・ね」
 次の瞬間、男の脳裏には恐ろしい想像が浮かび、必死に許しを請った。
「い、いやだあああ!!僕を的に・・・的にされるなんてイヤです!!勘弁してくださいいいいい!!」
 暴れて逃げようとする男子部員だが、ガムテープの戒めは固く、全く動くことはできない。
「誰も当てるなんて言ってないでしょ。それじゃ、みんな始めるよ!!」
「はい!!」

 ・・・それから、男には地獄が展開された。夏の言うスパイクの練習が開始されたのだ。どんな練習か・・・?
それは、この哀れな男子部員を的にするのではなく、その逆で男に当たらないギリギリの場所を狙うというもの
だった。ガアンガァンという大音響を響かせながら、はりつけにされた男の体すれすれを女子部員たちの
高速スパイクがうなりをあげて突き刺さっていく。鉄の扉に固定されているため、ボールも当然鉄の扉に直撃
する。すさまじい騒音と振動がさらに男の恐怖をあおる。
震え上がる男の顔を覗き込み、女子部員たちは笑いながらスパイクを打ち込む。さすがバレーの強豪校
だけあり、スパイクの的確さはかなりのものだった。全てのボールが、男の体から10センチも離れていない
場所に次から次へと炸裂する。中には、意地悪くボールに変化をつけ顔面や股間に直撃する直前で曲がらせて
怯えさせて楽しむ女子部員までいた。
脇の下、脇腹、太腿、すね、顔面、そして股間!かろうじて当たらないといった場所に次々着弾していく彼女たち
のスパイク。当然男は既に泣き崩れていた。空気を切り裂きながら猛スピードで襲い掛かるボール。しかも
スパイクの正確度は確実に増していき、体への距離はジリジリ近づいていく!あまりの恐怖に発狂しかね
なかった。これは前のボディブローや腿絞めを上回る凄惨な拷問だった。しかし・・・・・・

「あーっ!!あいつまた勃ってるー!!」
「ウッソー!マジでぇ〜!?」
「こんなので感じちゃうなんてバッカみたーい!!超サイテー!!」
「こんな変態と一緒の空気吸いたくな〜い!!」
「ねぇねぇなっちゃん、ブチ当てていいでしょー!?」
「私絶対股間狙っちゃう!!もうあんなの潰してやるんだから!!」
「気持ちよくてドピュドピュしちゃったりして!マゾの変態君だもんねー!!」
「キャハハハハハハハ!!」
 男は自分でも理解できなかった。なぜ、どうしてこんな状況で勃起なんてしてしまうんだ・・・男は、自らも
意識できないような心の中の深い深いどこかに、女の子になぶりものにされることによってどうしようもなく
興奮、欲情してしまう変態マゾの心理を植え込まれてしまったのだろう。こうして連日女の子たちに痛めつけ
られている間に。

「気持ち悪い!!こいつムカつく!!」
 バシィ!!
 1人の1年生女子が順番どおりにスパイクを放った。しかし生まれて初めて見る変態マゾ男の、ブルマーを
真上に突き上げるはしたない勃起ぶりに動揺してしまったのか狙いを外してしまい、その剛速球スパイクは
一直線に男の股間へ・・・・・・
 ボグウウウウウウウウウウウウ!!
「あはああああああ!!」
 ビュクン!ドプ!!ドッピューーーーーーーーーーッ!!ビクビクン!ブピュブピュ!
ドッピュルルルルルルルルルルルルルルルルルル!!ビクッ!ビクッ!ドプッ・・・どぷどぷ・・・・・・!!
ビチャアア!!ボトボトボトッ!・・・ビクッ、ビクッ、ビクビク・・・・・
「キャアアアアアアーッ!!」
 女の子たちの黄色い悲鳴と罵声が渦巻く中、ボールの股間直撃によって生涯最大の快感と射精に襲われた
元男子バレー部キャプテンは、赤いブルマー全体をベトベトに汚して一部を床にこぼしながら、だらしなく
弛緩した醜い表情で鉄の扉に拘束されたまま深い眠りに落ちていった・・・

 翌日。惨めすぎるチビ男子10名の身柄は女子バレー部からチアリーディング部へと移されていた。
「じゃ、この子たちのこと、お願いね」
「まかしといて!立派なチアボーイに仕上げちゃうから」
 前女子バレー部男子部員たち10人は、早くも20人以上のチアガールたちとおそろいのコスチュームに
身を包まされていた。セーラー服をイメージしたカラフルなノースリーブのジャケットに、ヒラヒラフリフリの超ミニ
フレアスカートに白いロングブーツ、両手にはチアガールに良くあるアレまで持たされていた。
「あなたたち、小さいし体の線が細いから良くお似合いよ。ふふ、かわいいわ」
 チアリーディング部キャプテンの少女が男どもを見下ろしながら彼らのヒラヒラミニをいたずらっぽくめくった。
 パッ! ふわり。
「きゃ!!」
 突然のことに驚いて間抜けな声を出して慌ててスカートを押さえつける元男子部キャプテンに、夏が大笑い
しながら言った。
「あははははは!あんたたちTバックまで穿いちゃって!!かっわいいんだ。・・・あんたたち、気合入れて練習
するんだよ。あたしたちバレー部の試合で応援してもらうんだからね」
「そうよ。私、なっちゃんに頼まれたんだから、私に恥かかせないようにね。さぁ、練習よ!たるんでる子は
性根叩き直しちゃうから!!私の指導は厳しいわよ!!」
 有無を言わせずチアリーディング部の練習が開始された。この男たち、どこまで堕ちていくのか・・・・・・

おわり





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