inserted by FC2 system 水泳部物語


とある木曜日の放課後。
H大学付属高校柔道部1年生の後藤聡史は、体育館横にあるトレーニング室で筋トレに励んでいた。
それほど広くないトレーニング室は、野球部やサッカー部、ラグビー部などの部員で混雑していた。

「ガラガラッ。」
そんなトレーニング室に紺のジャージ姿の1人の女子生徒が入ってきた。
180センチを越える長身の彼女は、トレーニング室の中を物色しながら歩いて回る。
やがて、アメフト部の選手が使っていたとあるマシンの前で立ち止まると、突然こう言い放った。
「ちょっと使わせて頂けるかしら?」
「どっ、どうぞ、どうぞ・・・。お使い下さい。」
「ありがとう。」
アメフト部の男は、その女の顔を見るなり驚いたような素振りを見せ、慌ててそのマシンを彼女に譲った。
その女は、アメフト部の男が使っていたウェイトを2倍以上重いものに交換すると、やがてトレーニングを始めた。

「ミシッ、ミシッ・・・。」
彼女がウェイトを上下させるたびに、マシン全体が軋む音がする。
『すっ、すげぇ。あのウェイト、150キロだぜ・・・。女の癖にアイツは化け物か・・・。』
同じマシンを使っている自分のウェイトには、60キロと表示されている。
聡史は、そんな彼女がどうしても気になり、トレーニングに集中できなくなった。
『水泳部か・・・。確かウチの女子水泳部には、凄い選手がいるって聞いたことあるなぁ・・。』
ジャージの胸に刺繍されていた『SWIMMING CLUB』の文字を見つけ、聡史は彼女が水泳部員であることを知った。

やがてトレーニング室にもう1人の女性が入ってきた。
前の女に負けない長身の彼女。
「ここよろしいかしら?」
「はいっ。もちろんっ。」
その女は、野球部のキャプテンが使っていたバーベルのゾーンを譲り受けた。
彼が必死にあげていたバーベルを片手で片付けると、彼女はさらに2回り大きなバーベルで背筋のトレーニングを始めた。
彼女のジャージにも、同じく『SWIMMING CLUB』の刺繍が輝いていた。

そのうち1人、2人と同じような大柄な女性が入ってきて、やがてトレーニング室の半分を占めるようになった。
彼女達の胸には、一様に『SWIMMING CLUB』の文字がある。
トレーニング室は、男子生徒の汗臭い匂いから、女子生徒の甘酸っぱい匂いへと徐々に変わっていった。

それにしても、聡史には理解できないことがあった。
彼女達の一声で、他の部活の男子生徒達が当然のようにマシンを譲ることが、どうしても理解できなかったのだ。
『あの人なんか、15分も順番待ちしてやっと使えると思ったところなのに、どうして譲ってあげるんだろう?』
聡史はそんな思いに悩みながらも、昨日キャプテンに言われた練習前のノルマを果たそうと、必死にトレーニングを続けた。

「ガラガラっ。」
『でっ、でけぇ・・・。』
次に入ってきた女は、これまでの長身の彼女達よりさらにひと回り大きかった。
195センチ近い身長を持つ彼女は、肩幅も異常に大きく迫力は抜群。
手脚は長く、肩の筋肉は盛り上がり、逆三角形の見事なプロポーションを見せつけている。
「こんにちは。」
先にトレーニングをしていた女子たちが、その女に挨拶する。
どうやらこの女は、水泳部の中でもかなりの実力者のようだ。

するとこの女は、あろうことか聡史の使っていたマシンへと近付いてくる。
汗を垂らして必死にトレーニングしている聡史を見下ろすと、彼女は一言こう言った。
「どいてっ。」
そしてこの態度が、聡史の心に火をつけた。
「すいません。今最中だから、ちょっと後にしてくれませんか?」
「・・・・・・。」

トレーニング室内の動きが一斉に止まった。
隣に居たサッカー部の男子は、口を大きく開けて驚いた表情を見せている。
「どいて。」
女はもう一度同じセリフを吐いた。
「イヤです。みんな順番待ってやってるんだから、ちゃんと並んで下さい。」
聡史はその女の迫力に恐怖しながらも、決してその場を譲ろうとはしなかった。
サッカー部の男はその場で震え始めた。

「ぐわっ。」
その女は、聡史のジャージの襟元をつかむと、右手1本で高々と持ち上げた。
90キロ近い聡史の大柄な体が、2メートル近い高さに持ち上げられる。
「なっ、何するんですか・・・。やめて下さい・・・。」
『女相手に手なんか上げられるかっ・・・。』
聡史はあえて抵抗しなかった。

「ふ〜ん。あなた柔道部の1年生ねぇ・・・。」
「やめろって・・・。言ってるだろ・・・。」
「口の利き方もなってないわね・・・。」
冷たい笑みを浮かべながらそう話す女。
近くで見るとかなりの美人だ。
肩まで伸びる髪はサラリと美しく、肌もピチピチで輝いている。
その下の胸は、ジャージが張り裂けんばかりに大きい。

やがて彼女が手を離すと、彼はようやく地面に降り立つ事ができた。 しかし彼は、その後バランスを崩して尻餅をついてしまう。
「今晩ご挨拶に行くから、岡田くんにもよろしく言っておきなさい・・・。」
彼女はそう言い残すと、そのままトレーニング室を後にした。

「バカ野郎!」
柔道部の使う武道場で、大きな声があがった。
「で・・・・、で、そのでかい女は何て言ったんだ・・・?」
「だから、今晩お邪魔するから、岡田キャプテンに伝えてくれと・・・。」
「・・・・・・。」
「・・・・・・。」
武道場内が静まり返る・・・。

「殺される・・・。」
2年生の山下が声を漏らした。
「俺達殺される・・・。」
「もう今更謝っても手遅れだ・・・。アイツらからは逃げられない・・・。」
「・・・・。」
悲壮感が漂う武道場内。
聡史には何を言っているのか意味が分からない。

「あの女、一体何者なんですか?」
聡史が尋ねる。
「・・・・・。美咲・・・。木村美咲・・・。」
「木村・・・、美咲?」
「聞いたことあるだろう。水泳の世界チャンピオンだよ・・・。」
「確かに・・・。名前はどっかで聞いたことあるような?」
「まったく・・・。お前はテレビも新聞も見てないのかよ・・・。
いいか、あいつは単なる水泳選手じゃない。この学校の支配者なんだ・・・。」
「支配者?」
「そうだ。この3年間、やつに歯向かった者は必ずボコボコにされてきた・・・。
いや・・・、今となってはもう・・・、歯向かう者さえいなくなった・・・。」
「ど・・・、どういうことですか?」
「この学校には不良の連中なんていないだろう?」
「ハイ・・。」
「他の学校の連中も、ウチの生徒には絶対手を出さないって聞いたことあるだろう?」
「はい・・・。」
「全部あいつのお陰ってことだよ・・・。」
「・・・・・。」
「テレビやなんかでは美人水泳選手だって大騒ぎされてるけど、奴の本性はとんでもない悪魔なんだ・・・。」
「悪魔・・・・・。」
「お前は、とんでもない悪魔に挑戦状を叩きつけちまったんだよ!」

「がらがらっ。」
武道場に、紺色のジャージを来た大柄な女が入ってきた。
さらに1人、2人と入ってくる。
彼女達のジャージの胸には『SWIMMING CLUB』の文字が光っている。
やがて15人ほどが武道場の中に入ってくる。
そして最後に、一際大きな女が現れてきた。

木村美咲だ。
黒いハイレグの競泳水着姿だが、上だけは白い柔道着を羽織っている。
にやっと笑い、獲物を見つめるような美しい眼差しで柔道部の部員達を眺める。
大きな肩幅に、盛り上がった肩の筋肉。
競泳水着から零れ落ちそうなバストだが、ウェストは細く引き締まっている。
白い柔道着、そして黒いハイレグから伸びてくる脚は、圧倒的に力強く、そして驚くほど長い。
太腿の太さは、並の男のウエスト以上だ。
練習の後なのか、肩まで伸びる髪は黒くかすかに湿っているようだ。

「久しぶりね岡田くん。」
「あぁ。」
「同じクラスなのにお互い忙しくてあんまり顔を合わさないなんて不思議よね。」
「木村が忙しいからだろう。」
「確かに・・・・・。柔道部、この前は県大会で優勝したらしいじゃない。おめでとう。」
「ふっ・・・。お前は世界水泳で世界新連発だったっけな・・・。」
「テレビを見てくれてたのかな?」
軽い会話を繰り返しながら道場内を歩く美咲。
上だけの柔道着と、黒い競泳水着に包まれたその大きな肉体が、圧倒的な迫力を放っている。
道場の外には、野次馬たちが集まってきた。

「で、今日はわざわざ何のようなんだ?」
「いや、ちょっと今日、トレーニングが不十分でね。柔道部の方々に付き合ってもらおうかと思って。」
「へぇ・・。それは珍しいこともあるもんだ。」
「それに、後藤くんだったかな?そちらの1年生。しつけがなってなかったから、私が色々教えてあげようかとも思ってね。」
「ふっ、それには及ばないぜ・・。後藤には俺達がしっかり教えるから、今日のところは帰ってもらえないかな・・・。」
「折角この汗臭い道場にまで来たんだから、ちょっとだけでもお相手してくれてもイイんじゃなくって?」
「汗臭いなら、早く帰った方がイイんじゃないのか?・・・・・。」

「ねぇそこのおデブちゃん。お相手してくれないかしら・・・。」
柔道部2年生のエース、巨漢の竹内に対して、指を差しながら挑発する美咲。
「くっ・・・。」
頭にきて一瞬立ち上がり掛けた竹内だったが、周囲の3年生が彼を制止する。
そんな彼を見て、笑みを浮かべながら近付いてくる美咲。
その大きな足の裏で、座ったままの竹内の頭を押さえつけ始めた。
「ねぇ。お相手してくれないの? お・デ・ブ・ちゃん?」
気の短い竹内は、さすがに我慢できなくなった。

自分の頭を押さえつける美咲の足を払うと、立ち上がって美咲と向かい合った。
美咲の柔道着の襟元をつかみ、彼女に襲い掛かる。
「世界記録だか何だか知らねぇが・・・。俺達を小馬鹿にしやがって・・・。許さねぇ。」

「くっーっ、くっっ。」
美咲に襟をつかんで彼女を投げ飛ばそうとする竹内。
しかし彼女の足腰はぐらつかない。
押しても引いても、彼女のバランスは崩れない。
180センチ近くの身長がある彼だが、彼女の脚は彼の腰の上まで伸びている。
必死になって足を掛けようとするが、体のサイズがあまりに違うためうまくかみ合わない。

「ちくしょう・・・。」
「あら・・。もう精一杯?それでは私のお相手にはならなくってよ。」
余裕をみせる美咲。
やがて彼女も竹内の襟元に手を伸ばした。

右手で竹内の左襟元をつかんだ美咲。
竹内の巨体が、彼女の思うがままに揺さぶられる。
「ふっ、だらしない・・・」
彼女はそう言うと、そのまま右手1本で彼の巨体を担ぎあげる。
彼の足は宙に浮いた。
足をバタつかせて抵抗する。
しかし彼女の逞しい右手は、彼の体を担ぎ上げたままびくともしない。

「どす〜ん」
100キロを超える竹内の巨体がキレイに宙を舞い、背中から叩きつけられる。
タオルでも振り回すように、彼の体を腕1本で投げつける美咲。

あまりの衝撃に、一瞬呼吸の苦しくなった彼だが、起き上がると再び彼女に立ち向かっていく。
「この野郎〜。」
必死に勝負を挑むが、身体能力が桁違いに違う彼女が相手では、まったく勝負にならない。
くるくると振り回され、軽々と投げられてしまう。
もちろん柔道経験などない彼女だが、明らかに手加減しているようにも見える。

「話にならないわね・・・。」
腰に手をあてて言い捨てる美咲。
竹内は体力を使い果たし、畳に膝をついたまま、呼吸を整えている。
すると、美咲は弱りきった竹内の背中を両手でつかみ、そのまま持ち上げた。
竹内の巨体が宙高く浮き上がる。
「うぉりゃ〜っ」
そのまま2周、3周と竹内の巨体を振り回す美咲。
ジャイアントスウィングのように、何度も何度も振り回す。
「やぁっ」
「ガタ〜ん」
10周ほど回された後、放り投げられた彼の巨体は、そのまま4、5メートルほど
宙を舞って、激しく道場の壁に衝突する。
恐ろしいほどのパワー。
重量級の強豪選手である竹内だが、美咲との勝負はまるで大人と子供のプロレスを見ているようだ。

意識の混沌としてきた竹内の帯を抱え上げ、その体を再び振り回す美咲。
「どす〜ん。ザザザーッ。」
今度は畳の中央を、5メートルほど滑ってすすむ。
握力150キロ、背筋力300キロを誇る美咲の力は、想像を絶するものがある。

「・・・・。やっぱり凄えなぁ。美咲さん・・・・。」
「あぁ・・・・。世界水泳の時だって、男子のチャンピオンよりよっぽど迫力あったからな・・・。」
「彼女に逆らうなんて・・・。自殺行為だよ全く・・・。」
「ウチの名門柔道部も、とうとうおしまいか・・・。」
野次馬達からも声が漏れる。

「まったく、威勢の良い割には弱ったらしいわね。柔道部全体もっとしつけなきゃいけないみたいね。」
畳に横たわる竹内の顔を、その大きな足で踏みつけながらそう話す美咲。
柔道部キャプテン岡田の額からは大粒の汗が流れ落ちた。
1年生の後藤は、口を大きく開けたまま、ただただ驚いて立ち尽くしていた。
黒いハイレグ競泳水着に上だけの柔道着姿は、ますますオーラを放っていく。

「ちっ、ちくしょうー。」
次に掛かっていったのは同じく2年生の山崎。
仲の良かった同級生の竹内が痛めつけられ、その屈辱にどうしても我慢できなかった。
「あら、あなたもお相手して下さるの?」
冷酷な笑みを浮かべて彼の攻撃を受け止める美咲。
巨漢の竹内でさえ、まったく問題にしなかった彼女に、補欠で小兵の山崎が敵うはずもない。
山崎が襟を取り、必死に投げを打とうとするが、笑ったまま彼を見下ろしている。
「うるさいハエね。」
彼女はそう言うと、山崎の襟元を両手でつかんだ。
ただ襟をつかまれただけで動きを封じられてしまった山崎。
彼女は、山崎の体を高々と持ち上げると、そのまま襟を使って空中で締め上げ始めた。
圧倒的な力の差がないと成立しない、空中での締め技だ。
「ゴポっゴポゴポッ。」
瞬く間に泡を吹いき始めた彼は、そのまま気を失っていった。
力の抜けた彼の体を、ボロ雑巾のように投げ捨てる彼女。
「次は誰がお相手してくださるのかしら・・・。」
柔道部の部員達は、彼女の迫力に震えが止まらなくなった。

「今度は俺が行くっ」
3年生の実力者佐藤が立ち向かう。
『確かに相手は力が強いが、寝技になれば勝負できる。』
彼はそう思っていた。
組み手にこだわらずいきなり両手狩りを仕掛ける佐藤。
競泳水着姿の美咲に抱きつく。
腰のあたりにしがみつき、そのまま押し倒そうとする。
必死に倒そうとするが、美咲の体は動かない。
「そんなに私の体がお好きなのかしら・・・。」
彼女はそう言うと、長くて逞しい両腕を彼の体の後ろにまわし、彼の体を抱きあげた。
「うごっーっ。」
圧倒的な力で抱きしめえ上げられ苦しむ佐藤。
「ミシミシッ・・。」
全身の関節がきしむ音がする。
それでも美咲は冷徹な笑みを浮かべたままだ。
「あががががッ・・・。」
競泳水着姿の彼女にベアハッグされ、佐藤は苦しくて声にならない。
一方の美咲は力を調節し、彼の苦しむ姿を楽しんでいる。
充分に楽しんだ彼女は、やがて
「お・や・す・み。」
と声を掛け、両腕に少しだけ力を込めた。
「ごはっ・・・・・・。」
そのまま深い眠りへと落ちていく佐藤。
美咲が力を抜くと、彼の体はへなへなと畳に横たわった。
あまりの恐怖に、後藤の体は小刻みに震えだした。

「まったく相手にならないわね。まとめて掛かってきた方がイイんじゃなくって?」
余裕の態度をみせる美咲。
「このアマっ・・。」
「待てっ。」
皆が一斉に襲いかかろうとするところを、主将の岡田が止める。

「俺が・・・。俺が行く。」
「あら、キャプテン直々にお相手して下さるのね。クラスメイトだからって手加減はいらなくってよ。」

「はぁっー。」
キャプテンの意地で美咲に挑んでいく岡田。
しかしいくら柔道部では最強の彼と言えども、美咲との力の差は歴然としている。

「あらっ。岡田くんの力もその程度だったの?」
岡田の体を片腕で振り回しながら、嘲り笑う美咲。
「柔道部って言っても所詮その程度なのね。」
岡田の体は容赦なく畳に叩きつけられる。

『やっぱり・・・。彼女は悪魔だ・・・。強すぎる・・・・。』
予め予想はできたことだが、その力の差をまざまざと痛感する。
黒いハイレグ競泳水着の上から柔道の上着を羽織った美咲。
その迫力ある体、驚くほど長く逞しい両脚が、岡田の目前で仁王立ちしている。

「1年生にちゃんと教えないからこうなるのよ。」
そう言いながら、彼を足蹴りして畳の上に転がす美咲。
畳の上で横たわった彼の体の上に、迫力ある美咲の体が覆い被さる。

「ぐっっ・・・。」
圧倒的な力で岡田を押さえつける美咲。
必死にもがいても逃げられそうにない。
軽く体重を掛けながら、彼が苦しみもがく姿を楽しんでいる美咲。
「逃げられないわよ・・・。」
冷たい笑みを浮かべて優しくそうつぶやく。

押さえ込みで体力を奪われ、もはや抵抗する意思さえなくした岡田。
美咲はそんな彼を押さえ込みから開放すると、今度は彼の両腕をつかみ、その動きを封じた。
そしてそんな彼の首筋に、美咲の逞しい両脚が伸びてきた。

白い柔道の上着、黒いハイレグの下から伸びる生の太腿で、岡田の首を締め上げ始める美咲。
「がぁっ・・・。」
「あら、岡田くん苦しいのかしら?」
美咲は決して力を入れず、締めと緩めを繰り返しながら岡田を虐める。
「どうかなぁ。私に歯向かったこと、後悔してるのかなぁ。」
「ぐぐぐ・・・ぐぐっ。」
両脚をバタつかせて抵抗しようとする岡田だが、その動きにも次第に力がなくなっていく。
「岡田くん、そろそろ終わりかなぁ?」
笑顔を浮かべながら岡田に話しかける美咲。
その柔らかくも逞しい太腿は、その気になれば岡田の首を一気に捻り殺すことも可能だ。

その後5分ほど、岡田は意識の狭間を彷徨い苦しみながら、やがて闇の中へと落ちていった。

「パチッ。」
頬に衝撃を受けて再び目を覚ます岡田。
目前にはさっきと同じ姿の美咲が腕を組み座っている。
どうやら美咲の脚で軽くビンタされたようだ。
背後を振り返ると、柔道部の部員全員が、意識を失いごみのように山積みされている。

そして彼はなんとなく違和感を感じた。
よく見ると、美咲の座っているイスはイスではない。
全裸にされ、両手両膝をついて人間イスにされた1年生の後藤聡史だったのだ。
屈辱を受け涙を流している彼。
岡田が気を失っている間に、どんな惨劇が繰り広げられていたのかは、想像に難くなかった。

「岡田くん。柔道部は、あなたがお眠りの間に十分しつけてあげたわ。感謝してね。
1年生の後藤君も、勉強になったんじゃないかしら。」
「・・・・・。」
冷たい笑みを浮かべる美咲。

「ちょっと足が汚れたから、きれいにしてくれるかなぁ?」
そう言って自分の足を岡田の目前に差し出す美咲。
武道館の周辺からは、相変わらず野次馬達がこちらを眺めている。
屈辱を感じるが、もう岡田にはどうすることもできない。

「ぺろっ、ぺろっ。」
言われるがまま、クラスメイト美咲の足の裏を舐め始めた岡田。
余りの屈辱に涙がとめどなく流れてきた。
舌が乾き切るまで美咲の足を舐め続けさせられた岡田。
「もういいわ・・・。水泳部の怖さが十分分かったかしら・・・。」
「・・・・・・。」
返す言葉すら思い浮かばない。
「また教室でお会いしましょう。」
美咲はそう一言言い残して、武道場を後にしていった。

おしまい

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