小さすぎる僕 第6話

従兄妹

 バイトの時間もそろそろ終わりに差し掛かった、ある日曜日の夕方。
僕は目の前に現れた、そのあまりにも大きな存在に全く身動きが取れなくなっていた。
「君が…プチおくん?噂には聞いてたけど、ほんとにちっちゃくて、かわいい坊やなのね」
「ぁ…ぁ…ぁ…」

 それはとてつもなく大きく、そして美しい女性だった。
僕よりも…40cm以上は差があった。まさに、見上げるような長身。
僕は彼女と視線を合わせるのに、ほとんど空の星でも見るように真上を向かされていた。
「君のことを話で聞いてるうちに、お姉さんどうしても会ってみたくなっちゃって」
 その女の人は高い場所から僕のことを見下ろしながら、その光沢の眩しいワンレングスの黒髪をサラリと後ろに払う。
あたりにふわっと漂ったリンスの芳香が、小さな僕をますます幻惑してきた。

 加えて、彼女のその容姿にも僕は心を乱され、怯えながらもつい息を荒げてしまっていた。
ハイネックのノースリーブニットを内側からグンと押し上げ、僕の位置からは顔の全てが見えなくなりそうなほど
僕の頭上でその存在を主張するバスト。
黒いレザーのマイクロミニスカートから伸びる、凄まじい長さの脚。
スカートの裾が、僕の胸の高さにある…
そしてその美しい脚は太腿の下半分までを、艶めかしく黒光りする編み上げのロングブーツに覆わせていた。
怪しい輝きを見せる黒皮タイトミニとオーバーニーブーツの間で僕を挑発するように突き出される白い太腿。
僕は突如として現れたこの女性の、どの部分にもまともに目をやることもできずただ真っ赤になってうつむいていた。
当然、僕はコンビニのエプロンの下で異様な高度と硬度のテントを張ってしまっていた。

「プチお君…怖がらなくてもいいのよ。お姉さんは別に、君に危害を加えようってわけじゃないんだから」
 彼女はさらに僕へ歩み寄り、僕の両肩にそっと手を添えてきた。
僕のほうに歩を進めることによって左右のブーツが軽く擦れ合い、かすかにキシッという音が響く。
その音が、なおも僕の胸を何か奇妙なざわめきに巻き込んでいく。
どうしようもなく顔面、胸、股間を熱くさせて目を泳がせるしかできない僕の顎を、彼女のしなやかな指が持ち上げる。
「プチお君、こっち向いて。怯えることなんか、何もないのよ」
 僕の視線は彼女と合うように正され、睫の長い、パッチリとした瞳が僕を真上から見据えてくる。

「お姉さんはね、君と仲良しになりたいの」
 この長身美女にまっすぐに視線を浴びせられているうち、僕はいつの間にか彼女から目を反らせられなくなってしまっていた。
前屈みになって勃起を隠すことすら忘れて、ただ顔を真っ赤にして脈拍を激しくすることしかできない。
まるで彼女のきれいな瞳に、催眠術で金縛りにされてしまったかのようだった。動けない…

「ふふっ。プチお君…噂以上のかわいらしさね。お姉さん、君のこと気に入っちゃった。
ね、お仕事終わったら、お姉さんと一緒に遊ぼっか」
 彼女の白く細長い指が、上を向かせた僕の顎を下から上にスッとなぞり上げ、
もう片方の手がエプロンに包まれた僕の子供っぽい体、貧弱な腰のラインにゆっくりと沿ってなで下ろされる。
そのいとおしむように優しく、どこか淫靡な感覚を秘めた愛撫と、
上から降り注いでくる、甘く溶かされてしまいそうな声色のささやきに僕はなすすべなく翻弄されていた。
目の前の長身美女のセクシーな仕草に、僕の心は優しく厳しく縛り上げられたんだ。
「はぁっ、はぁっ、はぁぁぁ…」
 心臓を破裂させられてしまいそうな、誘惑。僕は喘ぎながらしか、呼吸ができなかった。
真上に突き上げられたブリーフの中では、はしたない涎がトロトロと次から次に漏れ流れ、
鋼のように硬化した僕のあそこと、早くもずぶ濡れのブリーフの裏地がぬめぬめと擦れ合うたびに怪しい快感が貫く。
「心配しないで、お姉さんに全てをまかせてくれればいいの。そっと優しく、大人の世界を覗かせてあげる。
かわいくて純情な僕ちゃんには、仕込みがいがあってお姉さん楽しみだわ…」
 僕を見据えてくる彼女の瞳が、より色香を湛えたねっとりとしたものに変わり、
その言葉のあと彼女の美しい唇に、少し顔を出した舌が右から左へゆっくりと一直線になぞられた。

「ぅう、くひっ、あっ、アア――――!!」
 びゅくん、ずぷ、びゅるるるるるるるるる―――――――っっ!!
 ぶぷっ、ぶぷ、どくどくどくどくどくどくっ!!

 その瞬間、僕は限界を突破して大爆発に襲われた!
突然現れた見知らぬ女性の、女性経験などまったくない僕には刺激的過ぎる挑発アピールに
起爆装置のスイッチをONにされたかのように、僕の股間が熱い大洪水を引き起こした。
並みの量の発射じゃなかった。
脳みそが沸騰して溶解し、そのまま蒸発してなくなってしまいそうな蕩ける快感がとめどなく僕を貫き、
ガクガクとのけぞらされるたびに熱い放出が激流となって僕のブリーフの内側を次から次へと叩き続ける。

 びちょぉ、ぶちゃ、ぬちゅ! ぬるっ、びたびた、 びゅるっ、びゅるっ、びゅるっ……

 数十秒にわたる膨大な量の射精からようやく解放された僕は、精根尽き果てて情けなく呻き声を震わせながら、
手を離された人形のように膝から床に崩れた。
ズボンを穿いた状態での大暴発。僕のズボン、パンツの裏側は前も後ろもねばねばした失禁で覆いつくされ、
座り込んだ瞬間にビチャッという音とともに冷たく不快な感触に包まれた。
制服のエプロン全体にも大きく染みが広がり、口から垂れ流された涎にもしばらくは気が付かないほどだった。
「くすっ、反応までとってもかわいいわ。プチお君は、どこまでもお姉さん好みの坊やなのね。
お姉さん、プチお君にならこれよりももっと気持ちのいいこと教えてあげられるわよ。
どう?お姉さんの素敵な恋のレッスン、本格的に受講してみない?」
 意識朦朧となるまでの強烈なエクスタシーの余韻で小さく喘ぎながら呆け続けている僕の姿がおかしい様子で
軽く笑いながら、その長身美女は僕を見下ろしながら美しく輝く長髪をかきあげた。
その姿に、果てたばかりのはずの僕は体の芯がゾクゾクと刺激され、またも硬く首をもたげ始めた…

「あ〜、舞ちゃんったら、またそんなことして…何が楽しいんだか」
 コンビニの自動ドアが開いて、もう1人、またも長身の女性が入ってきた。
僕を誘惑して自爆に追い込んだ、目の前に立っている美女に優るとも劣らない素晴らしいスタイルの女の人だった。
長く美しい脚のラインがピッチリと浮き出るスリムなローライダージーンズを穿きこなし、
黒地に英字のロゴが入ったへそ出しTシャツ姿がとてもセクシーで…彼女にも僕は思わず見とれてしまった。
「だってさぁ、ちあきちゃん。この子、噂以上にとってもかわいいんだもん。
ついいたずらしてあげたくなっちゃって」
 その言葉に、あとから入ってきたちあきと呼ばれた女性が僕のほうへと歩み寄り、しげしげと見下ろしてきた。
「ふ〜ん、これがみんなが噂にしてた、プチおくん?たしかに、かわいらしい坊やね…
でもあたし、こんなガキには興味ないなぁ…あ〜ぁ、この子こんなにお漏らししちゃって。
いくら舞ちゃんがきれいなお姉さんだからって、ちょっとははしたないと思わないのかしらね」
 エプロンを胸の辺りまでビショビショ、ベタベタの粘液まみれにしたまま未だぼんやり座り込んでいる僕に
ちあきという女の人が蔑むような視線を下ろしてくる。

「クラスで言ってた噂だと、この子ってこう見えても大人の男なんでしょ?」
「そうみたい。…でも、全然見えないよね」
「私たちのクラスの男子よりもガキっぽいんだもんね」
 ク、クラスの…男子…??
床に座り込んだまま甘い電流に痺れ切ったように動けない僕を足元で取り囲んだまま、
2本の巨大な塔のようにそびえ立つ美女たちの会話に、僕は耳を疑った。…彼女たちは、何を言ってるんだろう…
…それにしても、このちあきという女の人、明確にはわからないけどどこかで見たような面影を感じる…
そして、ちあきという名前、どこかで聞いたような記憶が…

「ねえ僕、こうしてコンビニの制服なんか着てるけど、ほんとに大人なんでしょうね?
もし子供のくせに勝手にアルバイトしてるとかだったら、私許さないからね」
 あとから入ってきたちあきという名前の女の人が、両手を腰に当てながら僕に視線を落としてくる。
その、美しいと同時に普通の男よりもよっぽど凛々しくて意志の強そうな表情、目つきで見据えられて
「はっ、はい…一応、大学生です…」
 弱々しく、そう答えるのがやっとだった。
「ふ〜ん…でも口でならいくらでも言えるから、まだ信用できないわね…
ほんとだって言うんなら、証拠見せてみなさいよ。学生証とか持ってるわよね?大学生なら、当然」
 舞という女の人とは違う、何か怖い雰囲気に僕はあわててポケットから財布を取り出し、
中に入れてあった学生証をおずおずとちあきさんに向けて差し出した。
「…ふぅん、新東都大学の1年生、ねぇ…どうやらウソついてるわけじゃないみたいね」
「へぇ、あたしにも見せてよ、ちあきちゃん。…わぁほんとだ。こんなかわいいのに大学入るなんてすごいね。
…あれっ、この子も苗字は山野っていうんだ。奇遇だね、ちあきちゃん…ん?どうしたの?ちあきちゃん」
 僕の学生証を覗き込んでいたちあきさんの表情が、みるみる変わっていった。
そして、僕の顔と学生証を素早く交互に見比べて、固まったような顔つきに…
「な、何?どうしたの?ちあきちゃん」
 舞さんに肩をゆすられると、ちあきさんは僕の学生証を床にはらりと落下させて声を絞り出した。
「ま、まさか…… ふ…富士夫、お兄ちゃん………??」

 バイトが終了した後、僕たち3人は近所の公園へと向かった。
あのコンビニまで自転車で来ていたらしいちあきは、徒歩の僕と舞に合わせて自転車を押しながら歩いた。
28インチの、しかもサドル位置を最大限にまで高く上げている自転車。
僕なんかだと地に足を付けるどころか、サドルに跨ればペダルにすら足が届きそうにないサイズの…

 公園に向けて歩く間、僕は彼女たちについてのことを彼女たちの口から聞くことになった。
彼女たち2人はこの近くに住んでいて、ここからすぐの場所にある市立Y小学校に通う5年生であること。
そして、ちあきは…僕と8歳離れた従兄妹であること。
3年ほど前に、こっちのほうに家族みんなで引っ越してきたらしい。
そうだ、思い出した…僕は小学生の頃、親戚の家に遊びに行ったことがあって…
そこには当時、幼稚園にも通っていないぐらいの年頃の小さな女の子がいたことを。
あの時僕は確か12歳で、その女の子…ちあきちゃんは4歳ぐらいと聞いたような気がする。
小学校低学年程度の体格しかなかった(今もだけど)僕からも、さすがに幼いちあきちゃんは小さくてかわいく見えた。
こんなに小さな僕に『お兄ちゃん』なんて呼んでなついてくれることがすごくうれしかったことを思い出す。
 …あれから7年。まさか、こんなことになっていようとは…
僕があの時期を最後に成長が止まってしまい136cmのまま、
かたやちあきのほうは小学校5年生にして、180cmはあろうかという超長身美女に成長していたなんて…
そして、こんな大人顔負けの身長とボディラインを持つセクシー美女の外見とはいえ女子小学生であるはずの妹の友達に、
当然のように子ども扱いされて、惑わされ、興奮させられ、視線と言葉だけで射精に追い込まれた、僕…
悔しくて、情けなくて、恥ずかしくて、僕はもう彼女たちと目を合わせられなかった。

 長身美女小学生2人に挟まれてベンチに座り、ますます小さくなる僕の上からちあきの声が降ってくる。
「富士夫お兄ちゃん、私、何cmになったと思う?…177cmよ。驚いたでしょ?
私がこれだけ大きくなったから、小さい頃に一度だけ会ったお兄ちゃんはどんなに大きくてかっこいい男の人になったか
とっても楽しみにしてたの。脚が長くて、スラッとしたお兄さんだって信じてたのに…
なのに、なんなの?そんな身長なら、私が1年生の頃にとっくに追い越してるじゃない!
…私のクラスにいる男子たちもいい加減チビばっかりだけど、お兄ちゃんってそれ以下!大学生にもなって!
顔つきだって2年生か3年生並みにガキっぽいしさ!こんな子供みたいな大人ありえないよ!最低!!
恥ずかしくて、友達とかに紹介できないじゃない!こんなチビがお兄さんなんてさぁ!」
 ちあきの大きな手のひらが、僕の頭をくしゃくしゃとやや乱暴に撫で回しながら
彼女の僕をなじる声が次から次へと降り注いでくる。
…僕は情けなくも、その言葉の雨に何も言い返すことはできず胸と喉が詰まってしまっていた。
小学校5年生女子の従兄妹に罵られ、今にも泣き出してしまいそうな大学生の男…

「まぁまぁ、ちあきちゃん。そんなことばっかり言ってちゃプチお君がかわいそうでしょ。
プチお君だって、別に好きで子供っぽくなってるわけじゃないもんね?プチお君?
…それに、あたしはけっこう好きかな、こういうかわいい坊やって。
あたしのお兄ちゃんだって、高校卒業してるくせにまだ童貞の子供ちゃんだしね。見たことあるでしょ?ちあきちゃんも」
「そ、それは舞ちゃんのお兄さんだって小学生並の幼稚なおちび君だけど…」
「だから、そこで発想の転換なわけよ。ちあきちゃんも、プチお君のお姉さんになってあげればいいの」
「…え??」
「うちはそうしてるよ。あたしのお兄ちゃんは20にもなって皮も剥けてない未熟な僕ちゃんだから、
心やさしい舞お姉さんがかわいい弟として愛情注いでお世話してあげてるの。
今ではあたしのことなら何でも聞いてくれる素直な弟くんに育ってくれたわ。
時々、キュートな妹ちゃんにも変身してくれるの。今度、ちあきちゃんにも見せてあげるね」
 僕を挟んで反対側のちあきに向けられる舞の言葉に背徳的なオーラを感じ取った僕は、
また体の芯にゾクゾクと得体の知れないざわめきが這い回った。
…こ、この舞という少女は、一体自分の兄に対してどのような行為を…
「い、いいわよそんな気持ち悪いの!
…とにかく!私はこんなガキ同然のチビなんか兄とも弟とも認めないから!
こんなみっともない奴、知らないわ!」
 吐き捨てるようにそう言うと、ちあきは勢いよくベンチから立ち上がり、
うろたえる僕を1回小突いてから怒りをあらわに自転車のスタンドを蹴り上げ、その場を去ろうとした。
しかし、次の瞬間舞の口から出た言葉にその動きが止まった。 

「ちあきちゃんがいやだっていうなら、あたしがお姉さんになってあげようかな」
「なっ!?何言ってるの、舞ちゃん!」
「プチお君、ちあきお姉さんに嫌われちゃったみたいで残念だったわね。でも心配しないで。
今日からあたしが、プチお君の優しいお姉さんになってあげる。いっぱいかわいがってあげちゃうから」
「ちょ、ちょっと、舞ちゃん!」
 舞は…いや、彼女はとても僕なんかが呼び捨てにできないほどの大人の雰囲気を発していた。
舞さんは…舞お姉さんは、僕の脇の下に手を差し入れて軽々と高い高いして僕を見上げながら囁いた。
「ふふっ、遠慮しないであたしに全てをまかせて、プチお君。いろいろなこと、手取り足取り教えてあげる。
プチお君が今まで知らなかったこと…もちろん気持ちいいこともね。大人の世界に、連れて行ってあげちゃうから」
 舞お姉さんのその甘い言葉に、僕はまたも脳の芯からトロトロに溶かされてしまいそうだった。
まっすぐに見据えられる視線と、欲情をかきたてられる美しい唇の動きに、僕は再び暴発寸前にまで…
「プチお君、今からあたしのことは、舞お姉さんって呼ぶのよ。…ううん、舞お姉様、そう呼びなさい。
…でもプチお君はかわいいから、舞おねーたまって呼んでくれてもいいわよ。好きなほうを選んでね」

「ああもう!わかったわよ!あたしがお姉さんになってあげるから!なってあげればいいんでしょ!」
 突然ちあきが、何かが切れたようにそう叫ぶと舞お姉様の手から僕をひったくるようにして抱きしめた。
だらしのないことに、僕はその感触にまた劣情を刺激されてカチカチにさせてしまう。
「一応この子は、あたしの身内なわけだし…しょうがないから、あたしの弟ってことにしといてあげるわ。
舞ちゃんにまかせてたら…ろくなこと教えそうにないから心配でたまらないもん」
「あらあら、ずいぶん人聞きの悪い…」
「とぼけないでよ!どうせエッチなことばっかり仕込むつもりだったんでしょ!
舞ちゃんに今まで色仕掛けされた男がどうなったかわかってるの!?みんなだらしないマゾ男になっちゃったじゃない!
あたしの大事な弟を、そんな変態に変えられてたまるもんですか!」
「やぁん、わかったからそんな怖い顔しないでってば、ちあきちゃん…
それじゃ惜しいけど、プチお君のことはひとまずちあきちゃんにおまかせするわ。
しっかり飼育…じゃなかった、教育してあげてね♪」
「な、何よ、さっきの『ひとまず』ってのは、舞ちゃん…」
「え?いや、なんでもないわ。こっちの話。あははは…」
「まったく……そういうことだから!これからはあたしがお姉さんとして面倒見るからね!わかった?プチお!」
「ち、ちあき……ぃ、あだだだぁぁ!!」
 ちあきは突然僕の頬をつねり上げた。ものすごい力で、僕は思わず目に涙が溢れる。
「ちあきお姉さん、でしょ!?物わかりの悪いガキね!」
「ひぃぃ!いだいいだい…ご、ごめんなさい、ちあき…お姉さん!!」
「もう1回、はっきり言いなさい」
 ギュゥゥゥ!
「ぎぇぇ、ひぃ…ち、ちあきお姉さん!!ぼ、僕が悪かったです! 僕は…ちあきお姉さんの、弟です!!」
 泣き叫びながら僕がそれだけ言うと、ちあき…お姉さんはようやく頬から指を離してくれた。

「やろうとすればできるんじゃない、僕。…きちんと素直にしてれば、かわいがってあげるからさ。
…さ、そろそろ帰ろうか、舞ちゃん」
 そう言うとちあきお姉さんは、僕では乗りこなすどころか足をかけることすら絶対にできない、
サドル位置の高い自転車に跨ってその向きを公園の出口へと向けた。
「今度、プチおのお部屋に遊びに行くからね。散らかしてたら、お姉さんおしおきしちゃうから。
じゃあね。バイバイ」
 ちあきお姉さんは長い脚でペダルを蹴り込むと、勢いよく走り出して帰路についた。
スラリとしたジーンズに包まれた形のいいお尻が、こぐたびに左右にねじれて形を変える様子に僕の目は釘付けとなってしまう。
「もちろん舞お姉様も、遊びに行っちゃうからよろしくね。きれいにしてなきゃダメよ。
楽しいこと、いっぱいして遊ぼうね。 ん…」
 ちゅっ。
「ひぅ、あひっ!!」
 別れ際、舞お姉様が不意に僕の額にそのきれいなピンクの唇を…
またもや僕はズボンの中を、脚の部分まで粘液でべとべとにしてしまった。
「くすくす、かっわいい。あたし、やっぱり君のことあきらめきれないな。
ちあきちゃんには悪いけど、奪っちゃうかも、ふふっ。 じゃあね、プチお君」
 力なくへたり込んだまま何も考えられない僕に、遥か上から微笑みかけて小学生お姉様・舞さんは帰っていった。
歩いて遠ざかっていく舞お姉様の長い黒髪、夕日を浴びて輝くロングブーツとマイクロミニスカートを、
僕は見えなくなるまでただ呆然と目に焼き付け続けていた…


 つづく





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