格闘系バレーボーラー、ユキ

 某市体育館。
 今日はここで実業団の女子バレーボールチームの選手によるバレーボール教室が開かれていた。
 その中でもひときわ目立つ、色白の美人選手がいた。
 彼女がスパイクを打つたびひときわ大きな歓声が上がり、
ブロッカー、レシーバーを務めている男子高校生も彼女のスパイクを止めることができず、息も上がっていた。

 「ユキさんってホント美人だし、バレーボールの実力もすごいわよね」
 「うんうん。同じ女だけど惚れちゃいそう」
 教室に参加していた高校の女子バレー部員達も、口をそろえて彼女を絶賛している。

 彼女の名前はユキ、人気実業団のホワイトウイングスに所属しているバレーボーラーである。
 しかし、美人であるがゆえ彼女にストーカー行為をしたり、スケベな写真を撮りまくるエッチな男のファンも多かった。

 今日も、バレーをまったくやったことのないキモいデブ男が彼女に教えてもらおうと近づいてきて、
ドサクサにまぎれて腰や腿を触ったり、試合中回転レシーブで広げた股間や
汗だくになって下着がスケスケになった姿を撮影していた。

 その後、事件は起こった。


 バレー教室と試合を終えたユキは、体育館にあるシャワー室で一人でシャワーをあびていた。
 試合後、多くのファンに囲まれてサインや記念撮影に応じている間に
チームメートは全員着替えやシャワーを済ませ、先に帰っていたので、ユキは誰にも気兼ねすることなくリラックスしている。
 
 ちょうどそのとき、カメラを持ったオタク風情の男が誰もいない更衣室に侵入してユキの下着や衣服を物色していた。
 「おお、これはユキさんがさっきまではいていたホットパンツ。まだ汗でぬれている」
 そう言いながらお尻の部分を鼻に当てる。
 「んー、何ともいえないにおい。」
 嗅いでいるうちに男のあそこはビンビンに大きく、硬くなっていた。
 さらにシャツやブラジャー、パンティーのにおいを嗅いでいくにつれ今にもあそこは爆発しそうになり、
とうとう我慢できずに射精してしまった。

 男があわてて出したものを拭いていると、隣のシャワー室からごそごそ音がしたため、男は近くの物入れに隠れた。

 ユキはシャワーを浴びて更衣室へ戻り、着替えをしていたが先ほどの男が隠れていることには気づいていなかった。
 「あれ?」
 見てみると、こぼした覚えのない白い液体がところどころに付着している。
 「誰かジュースでものんでたのかな」
 疑問に思いつつも使用済み下着をしまおうとした時、ねっとりとした多量の白い液体がくっついていることに気づいた。
 「うっそー!」
 ユキはそれが男の出した精液であることに気づき、思わず声を上げた。

 「やばい!」
 その様子を見ていたデブヲタはあわてだしたが、出るに出られない。
 そして、中にあった掃除道具にぶつかって大きな音を出してしまった。

 「ゴトーン!」

 ユキが物音に気づき、物入れのドアを開けると、中にはさっきのデブヲタがいた。

 「あなた、今日のバレー教室に参加していた人でしょ?」
 ユキは最初はびっくりしていたが、やがてこのデブヲタがさっきの白い
液体の犯人だと確信、次第に怒り出した。

 「ユ、ユキさん、ごめんなさい。おれ、前からユキさんのファンで、今日ユキさんを間近でみて、つい・・・」
 「あんた、自分が何したかわかってんの?人の着ていたものを汚したり、着替えを覗いたり。立派な犯罪行為よ!」
 ユキは、自分がブラとビキニショーツだけしかつけていないことも忘れ、デブヲタを睨み付けていた。
 「ユキさん、おれが悪いんです。もう二度としませんから」
 デブヲタは今にも泣きそうな目で、自分よりも15cm以上は身長の高いユキを見上げながら許しを請うていた。
 「だったら、今日撮ったあたしの写真を見せなさい」
 デブヲタは言われるまま、持っていたデジカメをユキに渡した。
 
 「何これ、気持ち悪・・・」
 ユキがデジカメに記録されている写真を見ていくと、
全部ユキの写真、それもわきの下や乳房、お尻の割れ目、股間を広げたところなど、
女性にとっては恥ずかしい場所やポーズばかりが写っていた。
 「あんたさ、こんなことしてて恥ずかしくないの?どうせこういう写真でスケベなことをしてるんでしょ?」
 「・・・」
 「前にもこういうことしてたんでしょ?」
 「・・・」
 「黙ってないで答えなさいよ」
 デブヲタは憧れのユキからなじられて泣きそうにうつむいていたが、
彼女の割れた腹筋やビキニショーツからはみ出ていたアンダーヘアーを見て、再びあそこを勃起させていた。

 「何それ、あんたなじられて勃起してんの?」
 デブヲタのあそこは今にも爆発しそうなほど見事なテントを張っていた。
 「あんた、さっきあたしの裸を覗き見したんだから、素っ裸になりなさい」
 確かにデブヲタは、さっきシャワー室から更衣室に入ってきたときのユキの裸を物入れから覗いていた。
 その時に見た乳房は張りがあって大きく、ウエストは見事なくびれをしていた。
さらに、お尻はきれいに上向きとなっていて、その割れ目は芸術品といってもいいくらい美しかった。
 
 ユキの裸を思い出したデブヲタは、また我慢できなくなり、ズボンとパンツを脱いであそこを丸出しにした。
 「何これ、あたしの体でこんなに硬くして。もう許さない」
 
 デブヲタの汚くて臭うぺ○スをみて、ユキはデブヲタに往復ビンタを放った。
 顔面にビンタを食らったデブヲタはその場に崩れ落ちた。
 ユキはデブヲタを起こして、今度はみぞおちにミドルキックを入れた。
 おなかを押さえてうずくまるデブヲタ。
ユキは土下座のような体勢になっているデブヲタの後頭部に足の裏を乗せてぐりぐりといたぶり始めた。
 「あんたさ、喧嘩や腕力であたしに勝てると思う?どうせひきこもってマス書くしか能がないくせに。
二度と欲情しないようにいたぶってあげるわ」
 
 ユキはデブヲタの首に足を絡ませ、首四の字で思いっきり締め上げた。
 「ウウッ、苦しい・・・」
 女子バレーで鍛えた筋肉質の太ももとふくらはぎで締め上げられ、デブヲタはとうとう失神してしまった。

 「あんたみたいなチビデブ、あたしにかかればイチコロよ」
 泡を吹いているデブヲタを尻目に、ユキは手早く着替えを済ませて更衣室を出た。
 これは密室で行ったことで、本来であれば外部に知られることはない。
しかし、この様子を収めたビデオが存在することに、ユキはまだ気づいてはいなかった。


 「うひゃー、すげーいい体!」
 冴神良郎は自分が隠し撮りしたビデオを見て自画自賛していた。
 「まさか女子バレーの栗友ユキの入浴シーンが撮れるなんて、これはすごい金になるぞ」
 良郎はフリーのカメラマンであったが、最近では仕事が減り、
専ら体育館やプールの更衣室などを盗撮したビデオを売ることを生業としていた。
 「おっ、今度は下着姿でチビ男を痛めつけている。」
 黒のブラジャーとビキニ姿で往復ビンタやミドルキックを放つシーンを見ているうち、良郎のあそこも激しく勃起していた。
 「栗友ユキって清楚な美人だと思ってたけど、陰でこんなこんなこと
してたんだ。それにしてもでかいオッパイしてるし、お尻も大きくていいな。」
 その日、良郎は販売用にユキの盗撮画像を編集し、知り合いの業者に連絡を取った。

 「ユキ、いい知らせだ。お前全日本に選ばれたぞ」
 「コーチ、それ本当ですか、やったー!」
 ユキはコーチから全日本メンバーに選出されたことを聞き、
長年の夢だった女子バレーの全日本入りが叶ったことを素直に喜んでいた。
 「ユキさん、おめでとう」
 「ユキ、とうとうやったわね」
 チームメートの先輩後輩、みんながユキの全日本入りを祝福してくれた。
 最も、ホワイトウイングスが5年ぶりに日本最高峰のvjリーグで優勝できたのは、
ユキの強烈なスパイクとどんなボールにも飛びつくレシーブ力によるところが大きかった。
それがやっと認められた事で、ユキはバレーを続けてよかったと実感し、幸せな気持ちに浸っていた。

 「良郎、お前よくこんな映像撮れたな。売りに出したらすげー金になるぜ。
なんたってvjリーグで1,2を争う美人選手の裸と格闘シーンが収められてるんだからな」
 「だろ。早速販売しようぜ」
 良郎は得意げに知り合いの裏ビデオ販売業者に、自分の撮った映像を自慢していた。
 「しかも栗友ユキって全日本に選ばれたばかりだろ?余計売り時じゃねーか」
 「だったら早速売り歩こうぜ、おれも協力するからよ」
 こうして、良郎は知り合いの業者と一緒にユキの盗撮ビデオを販売し始めた。
 
 そしてこのビデオは良郎の予想通り、いやそれ以上に数多く売れ、やがてネット上にも流出することになった。
 そしてこのような事態が、ユキの運命を大きく変えることとなる。


 女子バレー全日本の合同合宿には、数多くのギャラリーが来ていた。
 中でも、美人選手として有名なユキ見たさに訪れる男のギャラリーが多く、彼らの声援にユキも笑顔で応えていた。

 「ユキ、すごい人気じゃない」
 ライバルチーム、ブラウンロケッツのエース、杉原祥子が話しかけてきた。
 「いや、それほどでも」
 「それはそうと、最近私たちを狙った盗撮ビデオや写真が結構出回っているって知ってた?」
 「うそー、いくらなんでも勝手に売ったりしたら罰せられるはずだから、ただのデマよ」
 「ユキ、あんたは美人だから余計に気をつけなくちゃ。」
 祥子はそう言って男性ギャラリーがたむろする方を指差しながら
 「ああいう連中がスケベな写真とかビデオを法律無視して売ってんのよ、金儲けするためにね」

 ユキはその言葉を聞いて言いようのない不快感に襲われた。
 ともあれ、合宿は無事終了し、ユキは世界選手権の全日本メンバー、それもスタメンに名を連ねることができた。

 「試合終了!」
 日本で開催される世界選手権の初戦、vsブラジル戦でユキはスタメンとして大活躍、
フルセットの大接戦になったが最後はユキのスパイクが決まり、見事強豪のブラジルに勝つことができた。

 ユキがヒーローインタビューを終えて控え室に戻ると、チームマネージャーがすごい勢いで走ってきた。
 「ユキ選手、大至急監督室に来てくれないか」
 ユキはどうしたのかと戸惑いながらも、マネージャーと一緒に監督室へ向かった。

 「ユキ、いったいどういうことだ!」
 全日本の監督、柳田晶二がすごい剣幕で怒鳴りつけた。
 「どういうことって、今日の試合のことですか?」
 「ちがう、お前とにかくこのビデオを見ろ!」
 ユキは訳がわからないといった表情をしていたが、とりあえずビデオを見ることにした。
 すると、映りだした映像には何と、2ヶ月ほど前に体育館の更衣室で
自分を覗いていたあのデブヲタをKOするシーンが出ていたである。


 「今日、バレーボール協会の人がこのビデオを俺の所に持ってきたんだ。
なんでも、巷ではかなりこのビデオが出回っていて、インターネットでも見られると言ってたぞ」
 ユキは確かにデブヲタをKOしたが、それはデブヲタがユキの裸や着替えを覗いたからであり、
そもそもビデオが出回ること自体理解できない、ユキにとっては想定外の出来事であった。
 「やられた彼の証言だと、彼女に無理やり誘われて更衣室に連れ込まれ、一方的に暴行されたとのことだ。」
 「監督、それは違います。彼があたしの裸や着替えを隠し撮りして、あまりにも卑猥な写真をカメラに収めたからです」
 ユキは声を荒げて監督に訴えた。
 「ユキ、おれはお前の言うことを信じたい。
しかし、ファンの人に暴行を加えたのは事実だし、その映像が世間一般に出ている以上、
お前を全日本のメンバーに入れておくことは出来ないんだ」

 その後、所属のホワイトウイングスからユキの処分が発表され、ユキは無期限出場停止処分となった。

 こうしてユキはバレー界から追われるように身を引くこととなったが、
その状況を見計らったかのように、一本の電話がユキの元へかかってきたのである。


 「はい、栗友です」 
 「ユキ選手ですか?はじめまして、私は以前からあなたのファンだった
者です」
 男の声で、自分のファンと名乗る者からの電話だった。
 「実はですね、私、ユキ選手の盗撮ビデオの犯人を知っているんですよ」
 
 ユキは少し驚きつつもそのまま男の話を聞き続けた。

 「その盗撮をやった人もね、ユキ選手のファンということで、
ぜひユキ選手とデートしたいっていつも口癖のように言ってるんです」
 「人の裸を盗撮してよくそんなことが言えますね。
あたしはそのビデオのせいでバレー界から追われたんですから」
 ユキは声を荒げた。
 「まあまあ、冷静になりましょうよ。
それに、あなたがバレー界を追われたのは、あなたが暴力を振るったからであって、
別に盗撮されたからというわけではないでしょう」
 「あなたがたはあたしにどうしてほしいというんですか?くだらない話だったら電話を切りますよ」
 「ユキ選手って、外見だけではなく怒った声も綺麗だ。」
 「ふざけないで!」
 ユキは激怒し、なおも言葉を続けた。
 「人の生活を壊しておいて、あんたたちみたいな人間、ボコボコにしてやりたいわよ」
 「ユキさん、その言葉を待ってました」

 男はしたり顔で話を続けた。


 男がなおも話を続ける。
 「実はですね、来週の土曜日に格闘技イベントを行う予定でして、
ぜひそのイベントにあなたにも出場してもらいたいんですよ」
 「格闘技っていっても、私はバレーの選手であって、プロレスとかそういう方面の選手ではありませんから」
 「いえいえ、ユキさんの女子バレーで培ったパワー、体力は十分女子プロレスラーとやっていけるレベルですよ」
 「あなた方は人の裸でさんざんお金儲けをしたくせに、
その上あたしにプロレスまでさせて商売をやろうとするなんて、ふざけないで」
 ユキは今にもキレそうになっていたが、男はそんなユキをあざ笑うように冷静に話を続けた。
 「ユキさん、報酬なら十分に用意させていただきますよ。とりあえず支度金として二百万円を、
今あなたが住んでいるマンションの郵便受けに入れましたから、電話を切らずに確かめてください」

 ユキが外に出て郵便受けを確認すると封筒があり、開けてみると本当に二百万円が入っていた。
 「言ったとおりでしょう。私は払うものはきちんと払いますよ。」
 「困ります。こんな大金をいきなり送られてきても」
 ユキはそう言ってあたりを見渡したが、人の気配はなかった。
 「ユキさん、明日の朝までには会場の地図をポストに入れておきますので、来週の土曜日には必ず来てください。
来なければさらに不幸なことが起こりますよ」
 
 ユキは怒りを抑えつつもとりあえず会場に行くことにした。


 都心から少し外れた所にある某繁華街。
 ユキはこんなところに格闘技が出来る場所があるのかと思いつつ、言われた場所へと向かった。
 数分歩くと、繁華街の少し離れたところに一軒ぽつんと立っているバーがあり、案内どおりに地下へと向かっていった。

 「ユキ選手、お待ちしておりました」
 声をかけてきたのは自分よりもやや小柄なインテリ風の男であった。
 「あなたがこの間私に電話をしてきた方ですか?」
 ユキはいぶかしそうに尋ねた。
 「はい、先日私からユキさんへ電話をさせていただきました。とりあえず中へどうぞ」
 男に連れられてバーの中に入ると、真ん中にはプロレスのリングがあり、
周りには酒を飲みながら試合を見ているギャラリーが数多く見受けられた。
 「私は普段はビデオ制作を行っておりますが、別途格闘技バーを経営してまして、
プロレスなどの試合を客に見せることも行っております」
 「それと私と何の関係があるのでしょうか」
 ユキは少し強い口調で男に問いただした。
 「まあ、ここで立ち話もなんでしょうから、とりあえず別室へどうぞ」
 
 別室は選手の控え室になっていて、個室形式となっていた。
 「実はユキさん、私のお得意様にはあなたのファンも結構いて、
こないだのビデオが出回ってからというもの、プロレスをするところを見たいとか、
中にはあなたと試合したいという人が何人もいるんですよ」
 「男とプロレスをしろって言うんですか?」
 「そうです」
 「ふざけないでください。失礼します」
 ユキは帰ろうとしたが、男は静かに話を続けた。
 「帰りたければどうぞご自由に。
しかし、ファンに暴行を加えた選手を獲得するチームが他にありますかね。
仮にバレー以外の仕事に就こうとしても、あれだけのトラブルになったわけですから、
採用する側はどこも二の足を踏むでしょうね」
 ユキは足を止めて振り返った。
 「別にあなたを脅しているわけではないんですよ。
私はただ、ユキさんの美貌と女性アスリートとしての能力を引き出す場所を提供したいだけなんです」

 ユキは少し考えた。そして
 「わかりました。リングに立ってプロレスをします」
 と意を決したように言った。
 「ありがとうございます、ユキさん。コスチュームは用意しているので、着替えてリングに上がってください」
 ユキはコスチュームに着替え始めた。
 
 「おお、美しい」
 ユキのコスチューム姿を見て、男は思わずつぶやいた。
 「では、行きましょう」
 こうして、ユキはリングへと歩き始めた。


 「皆様、お待たせしました。いよいよ本日のメインイベントが始まります」
 ギャラリーから一斉に歓声が上がった。
 「皆様の中から、今私の横にいる元女子バレー全日本の栗友ユキ選手とプロレスをされたいという方、
リングに上がってきてください」
 男の横には、赤のセパレートコスチュームをまとい、女子バレーで鍛え上げた割れた腹筋をあらわにしているユキが立っていた。
 「おお、なんて美しいんだ」
 「綺麗な脚してるな」
 ブルマ型のショートパンツにバレーシューズ、ハイソックスという恰好が、余計にユキの脚を長く見せている。
 こうして15人の男がリングに上がり、バトルロイヤルを経て2人がユキとプロレスをする事になった。

 「ユキ選手、二人を倒したらさらに二百万円をあなたに差し上げます。
そしてその後、スペシャルゲストに勝てばもう三百万円をあなたに差し上げますよ」
 男はユキの耳元でこうつぶやいた。
 「わかりました」
 ユキの目は戦う女の目になっていた。

 「カーン!」
 ゴングが鳴り、ユキは一人目の対戦相手とリング中央で組み合った。
 小太りの年配の男で結構酒が入っているようだが、素早く動き回ってユキのバックを取ろうとしてくる。
 しかし、力はそれほどでもないようで、腰を取ろうとした所を交わそうとすると、勝手にしりもちをついて倒れてしまった。
 男が起き上がってきたときを見計らい、ユキは男の顔面にハイキックを見舞った。
 そして、ダウンした男の足を取ってすかさずサソリ固めに入り、ステップオーバーして締め上げた。
 それから5秒もしないうちに男はたまらずギブアップ、トータルで1分もかからないうちに一人目を仕留めた。

 こうして大歓声が湧き上がり、ユキは2人目の相手と対戦することになった。


 二人目の男は背はユキよりも高かったが、ひょろっとしていてその風貌はもやしのようであった。

 「カーン!」
 ゴングが鳴るとすぐ、男はユキに猛然と突進して抱きつこうとしたが、ユキはすばやくサイドに動いてその突進をかわした。
 なおも男が突進してユキの背中に手を回そうとした瞬間、カウンターでユキのビンタが男の顔を捉え、男はそのままひざをついてしまった。
 すかさずユキは男の頭を押さえつけ、何発もの膝蹴りを見舞い、ダウンしたところにギロチンドロップを落として
カウント3を奪った。

 「ユキ選手、大の男2人を1分も経たないうちに破るなんて、
やっぱりあなたは思っていたとおりのすごい女性だ。」
 男はそう言ってユキを褒め称えた。
 「ユキさんにはぜひ、これから紹介するスペシャルゲストと戦ってほしい」

 「ハロー、エブリバディ」
 違う方角から別の男の声が聞こえ、ユキがその方向に目を向けると、
小柄な男と横幅のがっちりした男が立っていた。
 「ユキ選手、申し遅れましたが私は冴神良郎といいます。
こう言うとあなたは驚くでしょうが、流出したあなたの格闘裏ビデオを撮影していたのは私です」
 ユキは驚き、次第に怒り出した。
 「あなた、どういうつもりなの?女の裸を隠し撮りして金儲けして、
しかもこんなイベントまでやってあたしを見世物にするなんて」
 「ユキさん、こう言うのも何でしょうが、仮にあなたがあのままバレーボールの全日本に残っていたとしても、
せいぜいオリンピックに出るだけで終わっていたと思いますよ。」
 ユキは怒りをこめて良郎に食って掛かった。
 「あなた、何が言いたいの?女を物みたいに扱って、人間のクズよ!」
 「愛するユキさんにクズといわれるなんてショックだなあ。
私が言いたいのは、バレーボールではほぼ100%世界一になるのは無理だということなんですよ。
他に強い国はたくさんありますからね。
それなら、その美貌と女性アスリートとしての能力を他の分野で生かすべきだということなんです」
 良郎はなおも続けた。
 「ユキさんであれば、その美貌を生かしてセクシーなコスチュームで女子プロレスをやれば、間違いなく世界一になれます。
そして、モデルとしても十分やっていけるでしょう」
 「あなたの言うことはわかりました。でも、あなたに世界一になれるなどと言われてもうれしくないし、
さっさと横にいるそのスペシャルゲストさんをつれてきてください」
 「おお、鋭く相手をにらみつけるその視線、SMクラブの女王様としてもトップになれるかもしれない」
 良郎は感心しながら笑った。

 こうして、ユキとそのスペシャルゲストの試合が始まった。


 「ユキさん、彼はこの春まで相撲部屋にいた元力士です。
冴神君の知り合いで、小柄ではあるけれど将来は間違いなく幕内力士として活躍できたと言われるほどの逸材でした」
 ユキをこの会場に呼んだインテリ風の男は得意そうになおも話を続けた。
 「ところが、彼は無類の女好きで、たびたび女でトラブルを起こして、
とうとうこの春、相撲部屋の親方から破門されてしまったんですよ」
 「そんなクズみたいな男だったら、余計戦いたくなりますね」
 ユキの言葉を聞いて、男は思わず苦笑いをした。
 「これは余計な話かもしれませんが、彼がやっちゃった女性の一人には、女子プロレスのジュニアチャンピオンもいたんですよ。
そんな破天荒な男なのに、力士時代のしこ名が桜吹雪って言うんですからね、笑っちゃいますよ」

 ユキは間近で桜吹雪を見ていた。確かに背はユキよりも幾分低かったが、元力士だけあって横幅があり、
体重も100kgは優に超えているようであった。
 
 試合開始のゴングが鳴り、ユキは徐々に桜吹雪との間合いをつめていった。
 桜吹雪はユキのセクシーなコスチュームを見ながらニヤニヤし、あそこを激しく勃起させていた。
 「栗友ユキって、近くで見るとすげーセクシーでいい女だな」
 色白の美顔に長い黒髪を後ろに束ね、先ほどまでつけていた赤のコスチュームを脱ぎ捨てて
黒のセパレートビキニ、ハイソックスをはいた筋肉質の長くて美しい脚を目の前で見ているうち、
とうとう桜吹雪のあそこはファウルカップを飛び出し、先端がユキにも見えるほどますます硬く、大きくなった。
 「何なのそれ、気持ち悪い変態!」
 ユキはロープに飛んで、桜吹雪にジャンピングニーパッドを見舞おうとしたが、
桜吹雪は手でユキの膝を受け止め、そのままユキを押し倒した。
 
 「でかいオッパイだな。90cmはゆうにありそうだ」
 桜吹雪はユキを押し倒してオッパイの谷間に自分の顔をうずめた。
 「どこ触ってんのよ、変態!」
 ユキは桜吹雪の顔面に何発もビンタを浴びせ、振りほどこうとしたが、
 相手はユキの両脚をつかみながら股間に顔を近づけた。
 「たまんねー、こんな極上のケツしている女は初めてだ」
 
 桜吹雪はユキの股間にキスをし、息を吹きかけながら己の欲望を満たそうとさらに彼女のビキニを脱がそうとしたが、
ユキはこの振る舞いに激怒、桜吹雪の激しく膨張したあそこを足でぐりぐりと踏みつけた。
 「あー!」
 激しく声を上げる桜吹雪。
 ユキはビキニを脱がされそうになった怒りもあって、さらに激しく踏みつけた。
 「あ、あーん!」
 桜吹雪は激しく勃起しているあそこを執拗にいたぶられ、とうとうたまっていた物を大噴火のように勢いよくぶっ放してしまった。

 動きの止まった桜吹雪からすかさず離れたユキは、逆にマウントポジションになって怒りをこめたビンタを何発も打ち付けた。
 
 こうして、いよいよユキの反撃が始まったのである。


 ビシャーン、ビシャーン!
 バチーン、バチーン!
 
 ユキの強烈なビンタが10発以上桜吹雪の顔面を捉えた。
 「だてに10年以上バレー界でエースアタッカーをやってたわけじゃないのよ!」
 「女だと思って甘く見ないでね、変態力士さん!」
 ユキはvjリーグでは女子でNo1の破壊力を誇るスパイクを打っていたくらいである。
その腕は筋肉の塊で、触ってみると石のように硬いし
軟弱な男であれば、1発ビンタされただけで病院送りになってしまうほどだ。
 「あんたみたいな男のクズ、二度と女に欲情しないほど痛めつけてあげる」

 能面のような表情でユキは桜吹雪にそう言い放ち、さらに攻撃を加えようとした。
 しかし、元力士で打たれ強さに定評のある桜吹雪は両手でユキの乳房をつかみ、そのままビキニの上から乳首を愛撫し始めた。

 「ユキさん、なんて美しいオッパイなんだ。ビンタするたびに激しく揺れて、またあそこが固くなってきちゃった」
 ユキは相変わらずスケベな目つきで自分を見つめる桜吹雪を見て、
 「あんたって女とエッチすることしか頭にないみたいね。」
 そう言い放ち、桜吹雪の右腕にキーロックをかけて締め上げた。

 「力士さんはこういう関節技には弱いでしょ?」
 ユキはこう言ってギブアップを取ろうとしたが、
桜吹雪は技をかけられたままユキを持ち上げてそのまま後ろへバックドロップの要領で叩き落とした。

 桜吹雪は立ち上がり、助走をつけて倒れているユキにボディプレスを
見舞い、そのままフォールの体勢に入った。
 「1,2」
 しかし、ユキは長い脚をロープに伸ばして事なきを得た。
 「オッパイやケツだけじゃないな、脚を見てても勃起するぜ」
 桜吹雪はそう言って、今度はユキの両脚を抱えてジャイアントスイングを始めた。

 「結構乳輪もデカそうだな」
 「ユキさんって処女?」
 桜吹雪はニヤニヤしながらジャイアントスイングを続け、ユキの体を視姦していた。
 
 こうして50回以上回転していたが、突然スイングが止まった。
 「うう、目が回る」
 桜吹雪はスイングのし過ぎで平衡感覚を失い、
また、廃業後の不摂生がたたってスタミナ切れを起こしてしまったのである。

 少し経ち、平衡感覚を取り戻したユキはロープに飛んでレッグラリアットを見舞い、
立て続けにロー、ミドル、ハイとコンビネーションキックを桜吹雪に打ち込んだ。
 ユキのこの攻勢に、場内からはユキコールが沸き始めていた。


 「ユキ、ユキ」
 「ユキ、ユキ」
 激しく鳴り響くユキコールを背にして、ユキは動きの止まった桜吹雪に
10発以上のキックを見舞ったあと、ロープに飛んでジャンピングニーパッドをあごに叩き込んだ。
 
 膝をついた桜吹雪に対し、ユキは更にコブラツイストを掛けてじわじわと締め上げにかかった。
 「もうバテちゃったんだ?」
 「あんたと違って、あたしはずっとハードな練習をしてきたんだから、まだまだ闘えるわよ」

 ユキは技をかけながら更に続けた。
 「さっきまであそこを勃起させてたくせに、もうそんな元気ないんだ?」
 桜吹雪のあそこはスタミナがなくなったこともあって、すっかり縮み上がっていた。

 ユキは言い終わると、ダウンした桜吹雪めがけてニードロップを見舞い、
黒のビキニで覆ったヒップを桜吹雪の顔面に落として体重をかけて、
そのままフォールの体勢に入った。
 「1、2、3」

 こうしてユキは元力士からフォール勝ちを収めた。

 リングサイドに下りると、インテリ風の男とユキを盗撮した良郎が立っていた。
 「ユキさん、見事な闘いぶりでした。これは約束の賞金です」
 インテリ風の男はそう言ってトロフィーと賞金の入った封筒をユキに渡した。
 「ありがとうございます」
 ユキはそういってにっこりと笑ったが、すかさず横にいた良郎にビンタを浴びせた。
 「あなた、今度盗撮したらああいう目にあわせるからね」
 そういってリングで大の字になっている桜吹雪を指差し、そのまま会場を後にした。

 この日に活躍により、ユキの名はプロレス界にも大いに知れ渡ることとな
ったのである。


 (to be continued)





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